まちに還すコミュニケーション

場のチカラ プロジェクト|Camp as a participartory mode of learning.

exploring the power of place - 033

【本日発行】️😧今年度は「余白」がテーマですが、いろいろなことがあって、気づけば、さらに「余白」のない毎日に。加藤研のウェブマガジン “exploring the power of place” 第33号(2019年7月20日号)『余白のものがたり(3)』をお届けします。→ https://medium.com/exploring-the-power-of-place/tagged/033

◎ 第33号(2019年7月20日号):余白のものがたり(3)
  • ヒトがやすむ場所(堤 飛鳥)
  • 映画だけに没頭する場所(田村 糸枝梨)
  • アイドリング(加藤 文俊)
  • 生け花と余白(久慈 麻友)
  • 月9的余白(佐藤 しずく)
  • すぐそばにあるもの(坂本 彩夏)
  • まほう(比留川 路乃)
  • 「数字」が請け負うもの(太田 風美)
  • 白、そこにある可能性(木村 真清)

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特別研究プロジェクトB(2019)

諸般の事情により、参加者人数が少なくなったため、当初の方針を変更し、より自由度の高いフィールドワークのプロジェクトとして実施します(詳細は別途)

コミュニティリサーチのデザインと実践(2019)

本研究プロジェクト(特別研究プロジェクトB)は、地域コミュニティの調査方法のデザインおよび実践について、フィールドワークやワークショップをとおして学ぶものです。フィールドワークをおこないながら、まちを定性的に理解するための方法や態度について学びます。

参加希望の受付はしめ切りました(2019/7/15)

  • 受入予定人数 10名程度 参加希望の受付はしめ切りました(2019/7/15)
  • 履修条件 原則としてこれまでに加藤が担当する「研究会」で1学期以上活動していること(2019年度秋学期から新規履修希望/予定の学生については要相談)
  • スケジュール 調整中

https://www.instagram.com/p/Bz6yeyjDC0k/

あたらしいスケッチブック(第4世代)。 #vanotica19s

研究会シラバス(2019年度秋学期)

現在、大幅リニューアル中です。🙇 ごめんなさい

(2019/7/12)ちょっとだけ加筆。
(2019/7/3)できるだけ早く(7月10日あたりをめどに)更新します。それまでのあいだ、春学期のシラバスや加藤研のウェブマガジン(2016年創刊)を読んで、待っていてください。

2019年度秋学期からの新規履修(選考)については、大学のオフィシャルサイトにある「研究会シラバス」を参照してください。

※ 加藤研メンバー(2019年7月1日現在):助教 1名・大学院生 6名(博士課程4名・修士課程2名)・学部生 17名 (4年生 6名・3年生 7名・2年生 3名・1年生 1名) 

01 はじめに

ぼくたちは、絶えずコミュニケーションしながら暮らしています。そして、コミュニケーションについて考えることは、(いつ・どこで・だれが)集い、(何を・ どのように)語らうのかを考えることだと理解することができます。つまり、コミュニケーションへの関心は、必然的に「場所」や「場づくり」への関心へと向かうのです。この研究会では、人びとが集う「場所」の成り立ちや「場づくり」について、実践的な調査・研究をすすめています。主題は、 コミュニケーションという観点から「居心地のいい場所(グッド・プレイス)」について考えることです。

ことばを大切に正確につかいたい。つねにそう思いながら活動することを心がけています。たとえば「地域活性化」「まちづくり」「コミュニティ」など、 それっぽくて、その気になるようなキーワードはできるかぎり排除して、慎重にことばをえらびたいと考えています。つまり、コミュニケーションに執着するということです。「わかったつもり」で、ことばをえらばないこと。そして、相手(受け手)を考えて丁寧に語る/表現する姿勢を執拗に求めることです。

02 「キャンパス」と「キャンプ」

「キャンプ」は、ぼくたちのコミュニケーションや社会関係のあり方を再認識し、再構成してゆくための「経験学習」の仕組みです。

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「キャンプ」と聞くと、多くの人は、テントを持って出かける、いわゆる「アウトドア」の「野営」活動を思い浮かべるかもしれません。本格的ではないにしても、ぼくたちの多くは、おそらく、幼い頃に何らかの「キャンプ」体験をしているはずです。たとえば、林間学校や野外学習などの一環として、仲間とともに、飯盒でごはんを炊いたり、星空を見上げたり、火を囲んで語ったりした思い出はないでしょうか。ここで言う「キャンプ」は、必ずしも、こうした「アウトドア」の活動を指しているわけではありません。

https://www.instagram.com/p/BzCVDuyjK0Q/

2019年6月23日(日)|ポスター展の準備をしています。 #vanotica19s #tmshmp

「キャンプ」は、ぼくたちに求められている「かかわる力」を学ぶ「場所」として構想されるものです。さほど、大げさな準備は必要ありません。「キャンプ」は、日常生活のなかで、ちょっとした気持ちの切り替えをすることで、ぼくたちにとって「あたりまえ」となった毎日を見直し、「世界」を再構成していくやり方を学ぶためにあります。それは、道具立てだけではなく、心のありようもふくめてデザインされるもので、思考や実践を支えるさまざまなモノ、そして参加者のふるまいが、相互に強固な関係性を結びながら、生み出される「場所」です。くわしくは、拙著『キャンプ論』(2009)を参照してください。
さしあたり、「キャンプ」には以下のようなふるまいが求められます。

フィールドで発想する 「キャンプ」では、現場(フィールド)での直接的な体験から、〈モノ・コト〉を考えるスタイルを大切にします。もちろん、本・論文を読むこと、理論的な枠組みをしっかりとつくることも重要ですが、まずはじぶんの目で見ること・じぶんの身体で感じることを重視します。近年、「フィールドワーク」ということばが一般的に使われるようになりましたが、「フィールドワーク」には、地道に観察・記録をおこなうこと、時間をかけてデータの整理や解釈を試みることなど、知識を生成するための「技法」としてのトレーニングには(それなりの)時間とエネルギーが要求されます。まち歩きを愉しむことは重要ですが、一人前のフィールドワーカーとして、足(と頭)を動かすことが求められます。

カレンダーを意識する 忙しいことは悪いことではないと思いますが、じぶんの〈やりたいこと〉と〈やること〉とのバランスを上手く取らないと、すべてが中途半端になります。他の授業やサークル、アルバイトなど、さまざまな活動とともに研究会を「中心」に位置づけることを強く望みます。言いかえるならば、〈望ましさ〉と〈実現可能 性〉をつねに意識するということです。これはやる気、能力、チャンスなどと関連していますが、スケジュールや時間のマネジメントが重要である場合が少なくありません。中途半端にならないように、研究活動のカレンダーをきちんとデザインすることが重要です。

じぶんを記録する  フィールドワークを基本的なアプローチにする際、調査の対象となる〈モノ・コト〉への感受性ばかりでなく、テーマに取り組んでいるじぶん自身への感受性も重要です。つまり、じぶんが、いったいどのような〈立場〉で〈モノ・コト〉を見ているのか…をどれだけ意識できるかということです。また、その〈立場〉をどのように明示的に表現(=つまりは調査結果の報告)できるかが大切です。フィールドワークをおこなう際には、現場で見たこと・発見したことを書き留めるためにフィールドノートを書くのが一般的ですが、研究会の時間をふくめ、日々のじぶんを記録します。

03 まちに還すコミュニケーション

すでに述べたとおり、この研究会では、とくにコミュニケーションという観点から「場」 や「場づくり」について考えます。日常生活のなかで、いきいきとした「グッド・プレイス(good place):居心地のいい場所」はどのように生まれ、育まれてゆくのか…。まずは、じぶんの足で歩くことからはじめます。五感を駆使してまちをじっくりと眺め、気になった〈モノ・コト〉をていねいに「採集」することを大切にします。それは、つまるところ、人との関係性を理解することであり、じぶん自身と向き合うことでもあります。「キャンプ」は、こうした問題意識で活動するための方法と態度を示すコンセプトです。

◉撮影・編集:日下 真緒・大橋 香奈

たましまキャンプ|2019年6月


「場」 は、たんなる物理的な環境ではなく、人と人との相互作用が前提となって生まれます。つまり、上述のとおり、「場」は、コミュニケーションのための空間・時間の整備として、アプローチする必要があります。さらに、人びとが「状況(situation)」をどう理解するかは、個人的な問題であると同時に、社会的な関係の理解、環境との相互作用の所産として理解されるべきものです。たとえば関わる人の数によって「場」の性質は変わるはずです。単発的に生まれ、一 度限りで消失する「場」 もあれば、定期的・継続的に構成され維持されていく「場」もあります。

こうした人びとの暮らしや生活を理解するための「しかた」(つまり、調査・学習・表現に関わるさまざまな考え方・道具・実践)をデザインし、実際にフィールドに出かけて、その有用性を試すこと、意味づけをおこなうことが、この研究会の中心的な活動になります。ここ10年ほど、全国各地を巡って、人びとの暮らしやまち並みに接近する「キャンプ」の実践をすすめてきました。これまで30回ほど実施しましたが、少しずつすすめて、47都道府県の踏査を目指しています。また、高校生向けのプログラムや、中長期的な滞在、あるいは繰り返し(おなじまちを)訪問するやり方な ど、いくつかのバリエーションも生まれつつあります。

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キャンプ|2004〜2018(2018年11月28日現在)→ http://camp.yaboten.net/entry/area_index

 

04 これを読んでください。

◎まずは、下記(近著)を読んでみてください。コミュニケーションやメディアについてどう考えているか、「キャンプ」や「場づくり」の実践、理論的・方法論的な関心、具体的な事例などについて知ることができます。

  • 加藤文俊(2018)『ワークショップをとらえなおす』ひつじ書房
  • 加藤文俊(2017)「ラボラトリー」とデザイン:問題解決から仮説生成へ『SFC Journal』第17巻第1号 特集:Design X*X Design: 未知の分野における新たなデザインの理論・方法の提案とその実践(pp. 110-130)
  • 加藤文俊(2016)『会議のマネジメント:周到な準備、即興的な判断』中公新書
  • 加藤文俊(2016)フィールドとの「別れ」(コラム) - 工藤保則 ・寺岡伸悟 ・宮垣元(編著)『質的調査の方法〔第2版〕』(pp. 156-157)法律文化社
  • 加藤文俊(2015)フィールドワークの成果をまちに還す - 伊藤香織・紫牟田伸子(監修)『シビックプライド2 国内編』第1部(p. 77-84)宣伝会議
  • 加藤文俊(2015)『おべんとうと日本人』草思社
  • 加藤文俊・木村健世・木村亜維子(2014)『つながるカレー:コミュニケーションを「味わう」場所をつくる』フィルムアート社
  • 加藤文俊(2013)「ふつうの人」のデザイン - 山中俊治・脇田玲・田中浩也(編著)『x-DESIGN:未来をプロトタイピングするために』(pp. 157-180)慶應義塾大学出版会
  • 加藤文俊(2009)『キャンプ論:あたらしいフィールドワーク』慶應義塾大学出版会

◎2016年5月に刊行した、加藤研のウェブマガジンです。毎月1回、メンバーが分担して記事を書いています。テーマの方向性や雰囲気がわかるはずです。定期的に記事を書くことで、一人ひとりの筆力の向上を目指します。

 ◎「キャンプ」というアプローチは、当然のことながら「滞在型学習」と密接に関わっています。現在、「キャンパス」で進行している「SBC」のプロジェクトには、おもに基本的な考え方やプログラムづくりという観点で関わってきました。「生活のある大学」というテーマでアイデアを整理しつつあります(まだ、まとまりのない文章ですが)。

◎ぼくたちは「フィールドワーク」と呼ばれる方法や態度を大切にしています。「フィールドワーク法」という講義も担当していますが、以下の文章を読むと、その基本的な考え方がわかるはずです。参考までに。

  • 加藤文俊(2014)まちの変化に「気づく力」を育むきっかけづくり(特集・フィールドワーカーになる)『東京人』5月号(no. 339, pp. 58-63)都市出版
  • 加藤文俊(2014) ツールを考えるということ(特集・フィールドワークとツール)『建築雑誌』12月号(Vol. 129, No. 1665, pp. 32-35)日本建築学会

◎それから、こんなのもあります。

  • 「瞬間」をつくる[AXIS jiku 連載コラム「x-DESIGN/未来をプロトタイピングするために」Vol. 4 加藤文俊×藤田修平(2013年6月)] [http://goo.gl/xSfKx]
  • まちを巡り、人びとの暮らしに近づく。 地域の魅力を照らす、フィールドワークという方法と態度。[SFCオフィシャルサイト:SFCの革命者(2011年7月)] [http://www.sfc.keio.ac.jp/vanguard/20110726.html]
  • 人の暮らしに飽くなき興味を[大学院XDプログラムオフィシャルサイト:XD教員インタビュー(2012年3月)] [http://xd.sfc.keio.ac.jp/features/2012/interview-kato/]

2019年秋学期の活動

キャンプ:全員(学部生+大学院生) 2019年度秋学期は、「キャンプ」を2回実施する計画です(詳細未定)。

卒業プロジェクト:7-8セメスター(個人) 4年生は、それぞれのテーマで「卒プロ1」「卒プロ2」に取り組みます。

フィールドワーク:1-6セメスター(グループ) グループに分かれてフィールドワークに取り組みます。2019年度秋学期テーマは「恵比寿の余白(仮)」です。詳細は開講時に説明します。

[参考]これまでにおこなわれたグループワークのテーマと成果のまとめサイト

スケジュール(暫定版)

2019年

  • 11月1日(金)〜3日(日):キャンプ(奈良県, 予定)
  • 11月22日(金)・23日(土・祝):ORF2019
  • 12月13日(金)~15日(日):キャンプ(調整中)△

2020年

  • 2月7日(金)〜9日(日):フィールドワーク展XVI(弘重ギャラリー・恵比寿)
  • 2020年3月:特別研究プロジェクト(計画中)

たましまキャンプ(ポスター)

ポスターをつくる

ポスターづくりのプロジェクトをはじめて、もうすぐ10年。今回は、8名のかたがたにインタビューをおこない、ひと晩かけてポスターをつくりました。“ポスター展のポスター”をふくめて9枚。取材にご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

(2019年6月24日:いまのところ、ポスター展のポスターと、掲載許可をいただいた7名のみなさんのポスターのみ公開しています。随時、更新します。)

たましまの人びとのポスター展
  • 日時:2019年6月23日(日)12:00ごろ〜
  • 会場:IDEA R LAB〒713-8122 岡山県倉敷市玉島中央町3-4-5)

* 23日(日)12:30〜 成果報告会をおこないます。13:30ごろ〜 ふり返りビデオ鑑賞・まとめと講評成果報告会は終了しました。ありがとうございました。

 

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 ポスター展のポスター

 

https://www.instagram.com/p/BzCalprjUwI/

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 2019年6月23日(日)|成果報告会のようす(IDEA R LAB)

 

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 安藤 あかね・森部 綾子

 

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 太田 風美・矢澤 咲子

 

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田村 糸枝梨・笹川 陽子

 

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 染谷 めい・坂本 彩夏

 

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佐藤 しずく・久慈 麻友

 

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木村 真清・比留川 路乃

 

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堤 飛鳥・高島 秀二郎

 

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スパンタリダー ピッチャー・牧野 岳

 

たましまキャンプ(ドキュメント)

ビデオでふり返る

2019年6月21日(金)から23日(日)の成果報告会までを記録した、ダイジェストビデオです。このビデオは、現地にいるあいだに撮影と編集を済ませ、「キャンプ」のプログラムのなかで上映・鑑賞する「リアルタイム・ドキュメンテーション」の試みです。23日の成果報告会のなかで上映しました。

◉撮影・編集:日下 真緒・大橋 香奈

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2019年6月23日(日)ビデオ上映のようす