まちに還すコミュニケーション

場のチカラ プロジェクト|Camp as a participartory mode of learning.

「つきみててん」へ行こう。(1)

今年は、初のオンライン開催。

「つきみててん」によせて

また展覧会を準備する季節になった。いつも、冬の訪れを合図に「フィールドワーク展」に向けて慌ただしく動きはじめる。ずいぶん前から決まっていたはずなのに、なかなか準備がすすんでいなかったり、進捗がきちんと共有されていなかったり。学生たちに苦言を呈しながら、ドキドキしながら、不思議な高揚感とともに過ごす。毎年それをくり返して、17年目である。

そしていまは、ちがう意味でドキドキしながらこの文章を書いている。今年はCOVID-19の騒ぎで、ぼくたちの活動が大きく制限されることになった。そもそも、フィールドワークは移動が前提だ。じっとしているわけにはいかない。そして、人びとと語らい距離を縮めようとするのが基本だ。密度の濃いコミュニケーションこそが、フィールドワークを豊かで起伏に富んだものにする。でも、多くのコミュニケーションが画面越しの平坦なものになってしまった。

この一年近く、ぼくたちは窮屈な毎日のなかでも探究心を失うことなく、あれこれと工夫をしながら活動を続けてきた。「距離」について、あらためて考える機会にもなった。「フィールドワーク展」は、ぼくたちにとって大切な場所だ。じゅうぶんに注意をしながら、展覧会を開こうと思う。元気に生きのびていることを、見てほしい。

1月の満月の晩に、「つきみててん」のウェブが公開された。眩しくて綺麗な月だった。欠けたり満ちたり。あと2回満月を眺めたら、まもなく展覧会のはじまりだ。

2020年12月1日
加藤文俊

https://vanotica.net/fw1017/ より)

 ぼくたちは、毎年2月上旬に「フィールドワーク展」を開催しています。学部4年生・大学院生のプロジェクト報告や、学部1〜3年生のグループワーク、全国のまちを巡る「キャンプ」の試みなど、加藤文俊研究室の1年間の活動成果を報告する場です。2004年度に第1回を開催して以来、17回目となります(参考:これまでに開催した「フィールドワーク展」一覧→ http://fklab.today/exhibition)。

今回は「つきみててん」というタイトルで、展示の準備をすすめてきました。

そもそも、フィールドワークは身体全体で受けとめる体験なので、その成果はパネルにしたり展示台に載せたりできる性質のものではありません。しかしながら、あえて何らかの形をあたえることで、会話のきっかけをつくることができます。語られることによって、フィールドワークの体験が(不完全ながらも)再現されます。なにより、まちなかで展覧会を開くのは、フィールドで考えたこと・気づいたことは、ふたたびフィールドに「還す」べきだと考えているのです。

この時期に開催するのは、学期末・年度末というタイミングだからです。それは、多くの卒業生(何人かは9月に卒業)にとって大切な「節目」にあたります。つまり、ケジメをつけて修了・卒業しようということ。いっぽう、あたらしくメンバーとして参加を希望している・検討している学生にとって、加藤研の具体的な活動内容を知るよい機会になると考えています。
ぼく(ぼくたち)の活動については、書籍や論文をとおして知ることができます。大学で担当している授業(たとえば「フィールドワーク法」「リフレクティブデザイン」「インプレッションマネジメント」など)を受講すれば、基本的な考え方や人となりに直接触れることになります。もちろん、シラバス(https://camp.yaboten.net/entry/21s)には事務的なこともふくめ、あれこれと書かれています。
そして、このちいさな展覧会。会場にいる研究室メンバーとのコミュニケーションをとおして、ぼくたちの活動を近くで見てもらえればと思います。

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「フィールドワーク展XVII:つきみててん」は、オンラインで開催することになりました。詳細は https://vanotica.net/fw1017/ ほかで随時お知らせします。

 いうまでもなく、2020年度は特別な1年です。多くの場面で、フィールドワークやインタビューといった方法を用いながら活動してきたので、COVID-19によって動きを止められてしまいました。まちに出かけて人に会い、一緒に(食べたり飲んだりしながら)語らうことが、ぼくたちにとって大切な「方法」です。すべてが「密」を前提に成り立っている、というより「密」を生むための態度について学んでいたのです。春学期は、ぼく自身、とにかく苦しみました。

秋学期からは少しずつキャンパスに戻れるようになり、「非接触型」のフィールドワークを試していました。展覧会については、みなとみらい(横浜市西区)のBUKATSUDO(2015〜2017年度の会場です)を会場に決めて、じゅうぶんな感染予防対策を前提に、予約制で開催するつもりでいました。

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2016年2月6日:フィールドワーク展XII:こたつとみかん(BUKATSUDO)

しかしながら、新年早々にふたたび「緊急事態宣言」が発出され、それにともなって大学の「学外行事」にかんするガイドラインも書き換えられました。準備や設営などのことも考えると、やはり密度の高い状況をつくってしまうことになります。学生たちに注意する立場にいながら、ぼく自身も、やはりフェイストゥフェイスの場面では(これまで封じられていた分だけ)油断しておしゃべりに興じてしまいそうな気もします。結局のところは、それなりの人数が集うことになる。なかには不安に感じる人もいるはず。よくよく考えて、オンラインで開催することにしました。

これは、かなり苦渋の決断でした。学生はもちろんだと思いますが、ぼく自身もこれまで16年間続けてきただけあって、かなり凹みました。でも、展覧会を閉じるわけではなく、オンラインでもいきいきとした「場所」をつくれるのではないかと、気持ちを切り替えました。遠くに離れているみなさんにも、しばらくご無沙汰している人にも、オンラインだったら会えるのではないかと思いはじめています。だとすれば、ちゃんと宣伝しなくては…。

すでに「広報担当」の学生たちを中心に、Facebookのページ(https://www.facebook.com/fw1014/)やInstagram(https://www.instagram.com/tsukimiteten_1017/)で展示内容の紹介がはじまっています。その内容と重複する部分もあると思いますが、ぼくの立場から、いろいろと大変だった1年間をふり返りつつ、「つきみててん」の見どころなどを書いていきたいと思います(全4回を予定)。

(つづく:次回は「加藤研の1年編」です。)

camp.yaboten.net

exploring the power of place - 049

【本日発行】️ ❄️きょうは大寒。なにより、みんな元気に過ごしましょう。加藤研のウェブマガジン“exploring the power of place” 第49号(2021年1月20日号)のテーマは、「距離」です。→ https://medium.com/exploring-the-power-of-place/tagged/049
◎ 第49号(2021年1月20日号):距離(4)
  • 番組表(加藤 文俊)
  • 遠いけど近い、近いけど遠い(日下 真緒)
  • 「楽しむ気持ち」(巌真 風夏)
  • 今日が最終回だとしたら(堤 飛鳥)
  • 祖母とわたし(笹川 陽子)
  • 腐れ縁な悪友(牧野 岳)
  • 通学という旅路(中田 早紀)
  • わたしたちの季節(佐藤 しずく)
  • 「ぎこちない」からはじまる(龍花 慶子)

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研究会シラバス(2021年度春学期)

更新記録
(2021年2月8日)
「活動を知る手がかり」は、すべてのイベントが終了したので文末に移動
(2021年1月30日)
メディア、ボンディング、アイデンティティの項目を追記。
(2021年1月28日)
少しだけ加筆。 
(2021年1月5日)現在シラバス入力中です。ひとまず、簡単な概要と資料のリスト、スケジュール案を公開しています。随時更新予定です。

大学のオフィシャルサイト(SOL)にある「研究会シラバス」も参照してください。

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2020年10月20日|研究会のようす

※ 加藤研メンバー(2021年1月1日現在):大学院生 9名(博士課程 4名・修士課程 5名; 休学中の学生をふくむ)・学部生 22名(4年生 6名・3年生 11名・2年生 3名・1年生 2名)

もくじ

 

1 はじめに

ぼくたちは、絶えずコミュニケーションしながら暮らしています。
ワツラヴィックらは、『人間コミュニケーションの語用論』(二瓶社, 2007)のなかで「コミュニケーションにおけるいくつかの試案的公理」について述べています。その冒頭に挙げられているのが、「We cannot NOT communicate(コミュニケーションしないことの不可能性)」です。つまり、ぼくたちは、いつでも、どこにいても、コミュニケーションせざるをえない。非言語的なふるまいはもちろんのこと、沈黙もまたメッセージであることに、あらためて気づきます。
そして、コミュニケーションについて考えることは、(いつ・どこで・だれが)集い、(何を・ どのように)語らうのかを考えることだと理解することができます。つまり、コミュニケーションへの関心は、必然的に「場所」や「場づくり」への関心へと向かうのです。この研究会では、コミュニケーションという観点から、人びとの「移動」や人びとが集う「場所」の成り立ち、「場づくり」について実践的な調査・研究をすすめています。 

たまに、「(加藤研は)何をやっているのか、よくわからない」というコメントをもらうのですが、冒頭で述べたとおり、人と人とのコミュニケーション(ヒューマンコミュニケーション)が主要なテーマです。既存の学問分野でいうと社会学や社会心理学ということになりそうですが、ぼく自身は、学部を卒業後は「コミュニケーション論/コミュニケーション学」のプログラムで学びました。まずは、以下の3つのキーワードについて考えてみてください。(書き出してみたら、すべてカタカナのことばになってしまいましたが、そもそも「コミュニケーション」も日本語にはしづらいことばです。)

メディア(Media)

ひとつ目は、メディアへの関心です。メディアはマスメディア、デジタルメディアなど日常的に使っていることばですが、まずはさらに広い意味でとらえて、人と人との「仲立ち」をする〈モノ・コト〉だと考えることからはじめます。そう考えると、ゼミもレストランも公園も、ぼくたちの日常生活は、多様なメディアとともに成り立っていることに気づきます。〈モノ・コト〉であるならば、ぼくたちは能動的にそのありようを構想したり、形をあたえたりすることもできるはずです。その意味で、メディアへの関心は、たんに人と人とを結ぶ(あるいは場合によっては隔てる)「仲立ち」について理解するだけではなく、自らの方法や態度で「仲立ちする」ことにつながっていきます。

たとえば、2009年ごろから続けているポスターづくりのワークショップ(参考:ポスターをつくる, 2015)は、メディアの特性を体験的に学ぶための仕組みとして考えています。全国のまちに出かけ、人びとと語らう。そして、その人びとの“生きざま”をポスター(写真とテキスト)というフォーマットでまとめて一覧できるように並べる。取材という過程と、成果報告会(ちいさなポスター展)によって、ぼくたちはまちに暮らす人びととの距離感を変容させ、コミュニケーションの「場所」をつくります。そのさい、会話だけではなく、ポスターというメディア(ちいさなメディア)が大切な役割を果たします。もちろん、グラフィックデザイナーや広告のプロの手によるものではありません。ただ、ポスターを一緒に眺めるという状況は、人との向き合い方や距離感を調整します。同じように、ウェブや小冊子(ZINEのようなもの)、ビデオクリップなども、その内容だけではなく、あらたな関係性を生み出したり、これまでのやり方を組み替えたりする役目を果たすものとして考えます。

ボンディング(Bonding)

ボンディングは、さほど馴染みのないことばかもしれませんが、〈ボンド=接着剤〉だと頭に思い浮かべれば、なんとなくイメージできるはずです。ぼくたちは、人と一緒に過ごしたいと願い、さまざまな方法で集います。善くも悪くも、「連む」のは、ごく自然なふるまいのように思えます。そして、執拗にお互いを求め合うこともある。いまは、COVID-19の影響で思うように動くことができなくなり、それでも、オンラインの環境を利用しながら時間や空間を共有する感覚をつくる工夫が重ねられています。どんな状況でも、集まりへの欲求があるからでしょう。もちろん、逆の想いもあるわけで、人との距離を置きたいときも、やりとりを遮断したいときもあります。
いずれにせよ、コミュニケーションについて考えるさいには、「誰か」の存在を無視することはできないでしょう。その「誰か」に過去や未来のじぶんをふくめれば、一人でいたとしても、「誰か」とのやりとりがあります。

ボンディングは、そうした「誰か」とのかかわりに着目するためのことばとして位置づけています(ヒューマン・ボンディングのほうが、わかりやすくなるかもしれません)。何らかの用件を伝えるだけでなく、たんに、しゃべるためにしゃべる。あとからふり返ると、他愛のない会話のように思えても(場合によっては、何の話をしたのかさえあやふやでも)、「誰か」と一緒に過ごしたこと(だけ)は、鮮明に記憶に残っていることがあります。冒頭で紹介した「コミュニケーションの不可能性」をふまえると、ぼくたちは、つねに「誰かと共にいる」ことになります。コミュニケーションを理解しようという試みは、「場所」や「場づくり」への関心へと向かいます。そして、さまざまなメディアが、ヒューマン・ボンディングを促す(あるいは妨げる)のにかかわっているのです。

アイデンティティ(Identities)

ぼくたちは、日常のやりとりのなかで「それ、意味がない」などと口にします。そのとき、「じぶんにとって」という部分が省略されている(そしてそのことにあまり気を止めない)のではないかという点を、あらためて意識してみることが大切です。つまり、「それ」にあらかじめ唯一の意味が埋め込まれているのではなく、「それ」を目にしたり考えたりしたじぶん自身にとって意味があるかどうかを語っているにすぎないのです。人と人とのコミュニケーションのありようを理解しようとするとき、意味づけや解釈について考えることになります。もちろん、コミュニケーション観(コミュニケーションの理論)はいくつもあるので、こうした考え方は面倒だと思うかもしれません。でも、意味はどこにあるのかをつねに問いたい。意味は、「それ」のようにどこかにあらかじめ「ある」のではなく、まさにコミュニケーションのなかでつくられると考えます。

メッセージを正しく「伝達」できるかどうかは、機械的・操作的に考えることができます。メールやSNSで、「こちら」(送り手)が送信したのと同じ文字や記号が、「あちら」(受け手)でもそのまま再現されていないと困ったことになります。でも、そのメッセージの意味づけは、もっぱら「あちら」に委ねています。というより、やりとりをしているどうしで共有している(と思われる)状況や文脈、さらには過去のつき合いの履歴なども関係する、複雑で相互構成的な過程をとおして意味が紡がれます。こうして、お互いの反応をえながらやりとりが続けられるのです。
たとえば2020年度の「インプレッションマネジメント」では、「らしさ」をテーマに議論を重ねました。ぼくたちは、じぶんらしくありたいと考え、じぶん自身について関心をいだきます。人とのかかわりのなかで、意味を問い続けることは、結局のところはじぶんを他者との関係で位置づけてゆくこと、つまり、アイデンティティのありようを考えることです。

 

2 方法と態度

COVID-19とフィールドワーク

ぼくたちは、フィールドワークやインタビューに代表される質的調査(定性的調査)を重視していますが、新型コロナウィルスの感染拡大にともない、方法そのものの再定義・再編成が必要となりました。とりわけ、人びとの暮らしに接近し、能動的にかかわりながらその意味や価値を理解しようという試みは、対面での「密な」コミュニケーションを前提として成り立っており、現在の状況下では、調査研究そのものが大きな制約を受けています。
いっぽう、現況下における会議や講義のオンライン化の試みをとおして、あらたな〈現場観〉が醸成されつつあります。さまざまなメディアを駆使し、さらに時間・空間を再編成することによって、定性的調査のありようはどのように変化するのか。2021年度春学期は、人びとの移動、集まり、社交などのふるまいをとらえなおし、オンライン環境における質的調査について検討することも、大切な課題になるでしょう。
たとえば2020年度は、以下のような調査を実施しました(実施順)。

(1)ちょっと窮屈な毎日(2020年6月):COVID-19の影響を受け、ぼくたちの日々の暮らしがどのように変容したのか、オンラインでインタビューをおこないました。


(2)A Day in the Life
(2020年7月):家にいる時間が増え、全員が集うことのない毎日。「7月25日」を指定し、その日の一人ひとりの生活の「細片」をビデオにまとめました。


(3)人びとの池上線
(2020年10月):敬愛するJason Polanの方法をトレースしながら、東急池上線の各駅で観察とスケッチの実習をおこないました。「非接触型」フィールドワーク/ワークショップの試みです。駅を行き交う人びとの生態 -- とくに〈いま〉のマスクをつけた人びとのようす -- をとらえました。

人びとの池上線(スケッチ) - まちに還すコミュニケーション

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(4)人びとの世田谷線
(2020年11月):10月に実施した観察とスケッチの実習を(ほぼ同じやり方で)もう一度、東急世田谷線の各駅で実施しました。

人びとの世田谷線(スケッチ) - まちに還すコミュニケーション

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(5)A Day in the Life 2
(2021年1月):ふたたび「緊急事態宣言」が発出されました。上述のA Day in the Lifeから、ちょうど半年。「1月25日」の一人ひとりのようすです。



観察と記述

つぶさな観察と詳細な記述からはじまるフィールドワーク(その先にはインタビューやワークショップなどを構想・実施)をとおして実践的に考えてみたいのは、たんなる調査の方法ではありません。従来からある「問題解決」(ビジネスモデル的発想)を志向したモデルではなく、「関係変革」 (ボランタリーなかかわり)を際立たせた、あたらしいアプローチを模索しています。より緩やかで、自律性を高めたかたちで人びとと向き合い、その「生きざま」 を理解し描き出すことを目指します。
つまるところ、ぼくたちは「調査者」という、特権的に位置づけられてきた立場をみずから放棄し、人びとの日常と「ともに居る」立場へと向かうことになります。その動きこそが、変革のためのよき源泉になると考えているからです。

2006年の秋ごろから「キャンプ」をコンセプトに、「研究会」の活動をデザインしていくことにしました。そもそも、「キャンパス」も「キャンプ」も、広場や集まりを意味する「カンプス (campus)」が語源です。大学の「時間割」によって組織化される時間・空間を再編成して、いきいきした「場」づくりを実践する。その実践こそが、活気のある「グッド・プレイス(good place)」はどのように生まれ、育まれてゆくのかを考えるヒントになるはずです。

「キャンパス」と「キャンプ」

「キャンプ」は、ぼくたちのコミュニケーションや社会関係のあり方を再認識し、再構成してゆくための「経験学習」の仕組みです。

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「キャンプ」と聞くと、多くの人は、テントを持って出かける、いわゆる「アウトドア」の「野営」活動を思い浮かべるかもしれません。本格的ではないにしても、ぼくたちの多くは、おそらく、幼い頃に何らかの「キャンプ」体験をしているはずです。たとえば、林間学校や野外学習などの一環として、仲間とともに、飯盒でごはんを炊いたり、星空を見上げたり、火を囲んで語ったりした思い出はないでしょうか。ここで言う「キャンプ」は、必ずしも、こうした「アウトドア」の活動を指しているわけではありません。

「キャンプ」は、ぼくたちに求められている「かかわる力」を学ぶ「場所」として構想されるものです。さほど、大げさな準備は必要ありません。「キャンプ」は、日常生活のなかで、ちょっとした気持ちの切り替えをすることで、ぼくたちにとって「あたりまえ」となった毎日を見直し、「世界」を再構成していくやり方を学ぶためにあります。それは、道具立てだけではなく、心のありようもふくめてデザインされるもので、思考や実践を支えるさまざまなモノ、そして参加者のふるまいが、相互に強固な関係性を結びながら、生み出される「場所」です。「キャンプ」には、以下のようなふるまいが求められます。

フィールドで発想する
「キャンプ」では、現場(フィールド)での直接的な体験から、〈モノ・コト〉を考えるスタイルを大切にします。もちろん、本・論文を読むこと、理論的な枠組みをしっかりとつくることも重要ですが、まずはじぶんの目で見ること・じぶんの身体で感じることを重視します。近年、「フィールドワーク」ということばが一般的に使われるようになりましたが、「フィールドワーク」には、地道に観察・記録をおこなうこと、時間をかけてデータの整理や解釈を試みることなど、知識を生成するための「技法」としてのトレーニングには(それなりの)時間とエネルギーが要求されます。まち歩きを愉しむことは重要ですが、一人前のフィールドワーカーとして、足(と頭)を動かすことが求められます。

カレンダーを意識する
忙しいことは悪いことではないと思いますが、じぶんの〈やりたいこと〉と〈やること〉とのバランスを上手く取らないと、すべてが中途半端になります。他の授業やサークル、アルバイトなど、さまざまな活動とともに研究会を「中心」に位置づけることを強く望みます。言いかえるならば、〈望ましさ〉と〈実現可能 性〉をつねに意識するということです。これはやる気、能力、チャンスなどと関連していますが、スケジュールや時間のマネジメントが重要である場合が少なくありません。中途半端にならないように、研究活動のカレンダーをきちんとデザインすることが重要です。

じぶんを記録する
フィールドワークを基本的なアプローチにする際、調査の対象となる〈モノ・コト〉への感受性ばかりでなく、テーマに取り組んでいるじぶん自身への感受性も重要です。つまり、じぶんが、いったいどのような〈立場〉で〈モノ・コト〉を見ているのか…をどれだけ意識できるかということです。また、その〈立場〉をどのように明示的に表現(=つまりは調査結果の報告)できるかが大切です。フィールドワークをおこなう際には、現場で見たこと・発見したことを書き留めるためにフィールドノートを書くのが一般的ですが、研究会の時間をふくめ、日々のじぶんを記録します。

コミュニケーションの練習
ことばを大切に正確につかいたい。つねにそう思いながら活動することを心がけています。たとえば「地域活性化」「まちづくり」「コミュニティ」など、 それっぽくて、その気になるようなキーワードはできるかぎり排除して、慎重にことばをえらびたいと考えています。つまり、コミュニケーションに執着するということです。「わかったつもり」で、ことばをえらばないこと。そして、相手(受け手)を考えて丁寧に語る/表現する姿勢を執拗に求めることです。
その練習のために、ジャーナリング(日々の活動日誌)、スケッチや図解、エッセイなどをおこないます(詳細は開講時に説明します)。

 

3 だから、コミュニケーション

 何が起きるかわからない…。ぼくたちは、変化に満ちた時代に暮らしています。とくにこの1年はCOVID-19に翻弄され、これまで「あたりまえ」だと思っていたことを諦めたり手放したりする場面にいくつも遭遇しました。哀しい出来事にも向き合い、また不安をかかえながら不自由な毎日を強いられることになりました。でも、そのような不安(あるいは不満)、問題に向き合いながらも、明るくてエネルギッシュな人びとが、確実にいるということにも、あらためて気づきました。そこに、「何があっても、どうにかなる」という、人びとの強さを感じ ます。また、諸々の課題に向き合いながらも、ぼくたちを笑顔で迎えてくれる優しさにも出会います。それが、リアルです。

この圧倒的なパワーを持って、ぼくたちの目の前に現れるリアリティに、どう応えるか。それはまさにコミュニケーションにかかわる課題であり、ぼくたちが「研究会」の活動をとおして考えてゆくべきテーマです。お決まりの調査研究のスキームに即して、「報告書」を書いているだけでは、ダメなのです。つぶさな観察と、詳細な記録、 さらには人びととのかかわり(ときには、長きにわたるかかわりの「はじまり」に触れていることもある)をもふくめたかたちで、学問という実践をデザインすることに意味があるのです。

ぼくたちの活動は、たとえば「まちづくり」「地域づくり」「地域活性」といったテーマと無縁ではありません。でも、いわゆる「処方箋」づくりにはさほど関心がありません。 そもそも「処方箋」などつくれるのだろうか、と問いかけることのほうが重要だと考えます。「ふつうの人びと」の暮らしにできるかぎり接近し、その強さと優しさに光を当てて可視化するのです。そこまで行ければ、じゅうぶんです。あとは、人びとがみ ずからの暮らしを再定義し、そこから何かがはじまるはずです。ぼくたちのコミュニケーションのなかにこそ、たくさんのヒントがあります。

2021年度の春学期について、COVID-19の状況がどうなるのかわからないままですが、できるかぎりオンキャンパスで(さらにはキャンパスの「外」へとフィールドを求めて)活動するつもりです。メディア、ボンディング、アイデンティティといったキーワードをふまえ、人と人とのコミュニケーションについて活発に議論し、何らかの形で社会実践へとつなげていきたいと考えています。

 

4 卒業プロジェクト

2021年3月に卒業予定の4年生は、6名です。それぞれの「卒業プロジェクト」については、上述の「フィールドワーク展XVII:つきみててん」で展示されます。会場で、本人と直接話をすることもできるはずです。参考までにタイトル一覧(タイトルだけでは、想像できない…けど)を載せておきます。

  • 太田 風美 コスパ勘定からの脱却を試みる1年間:他者との関わり合いによるアイデンティティの再構築
  • 坂本 彩夏 あした何着る?:服装と生活を映した1年間の記録
  • 笹川 陽子 おしゃべりなキッチン:「関与者」との関係を語るメディアと食体験の設計
  • 佐藤 しずく のり弁とハイボール:地域での「みきさん」の役割、人をつなぐ「人」についての考察
  • 染谷 めい ソメトーーク!:自己開示の試みとその過程
  • 牧野 岳 「10年間」の語りを聞く:ある三人の人生と2011年からの10年間の記録

 

5 2021年春学期の活動

キャンプ:全員(学部生+大学院生) 2021年度春学期は、「キャンプ」を2回実施する計画です。

  • 5月14日(金)〜16日(日):調整中
  • 6月18日(金)〜20日(日):調整中

卒業プロジェクト:7-8セメスター(個人) 4年生は、それぞれのテーマで「卒プロ1」「卒プロ2」に取り組みます。

グループワーク:1-6セメスター グループに分かれてフィールドワークをおこないます。2021年度春学期のテーマは「再遊:ちいさなメディア(仮)」です。
(参考)これまでのグループワーク テーマ一覧: https://camp.yaboten.net/entry/fw_themes

 

6 研究会の履修について

◎新規履修希望者
何度かやりとりしながら、履修者をえらびたいと思います。ちょっと面倒かもしれませんが、お互いのためです。結局のところは「えらび、えらばれる」という関係が大事だからです。
まずは、このページ → https://camp.yaboten.net/entry/21s をじっくり時間をかけて読んでください。
それから、下記の (1) (2) をまとめてください。その上で(必要に応じて) (3) やりとりしたいと思います。

(1) エッセイ:以下のいずれかのタイトルで、エッセイ(600字程度)を書く。

  • 荷づくり
  • 原稿用紙
  • 写ルンです
  • 福袋
  • テールランプ
  • 仮病

(2) 志望理由 :なぜ、この研究会に興味をもったのか。じぶんはどのようにかかわるつもりかを文章化する(1000〜1200字程度)。過度な自己PRは避けるように。かならず、 https://camp.yaboten.net/entry/21s に書かれた内容と具体的に関係づけて書いてください。

  • 提出期限: 2021年2月22日(月)22:00 時間厳守
  • 提出方法:メールで 21s [at] fklab.net 宛てに送ってください。他のアドレスに送られらたものは、読まない(というより、見落とす)場合があるので注意。

かならず、学部、学年、名前、メールアドレスを明記すること。 質問・その他についても、同様に21s [at] fklab.net宛てにメールを送ってください。@の前は、21s(エスは小文字です。)

  • .txt、.doc(.docx)、または.pdf形式のファイルを添付してください。
  • メールの件名は、かならず「2021s」としてください。期限遅れ、宛先の誤り、内容の不備等がある場合は選考対象にはなりません。

(3) コミュニケーション :いつも、可能なかぎり、会って話をする機会をつくることにしています。

  • すすめかた: 2021年2月22日(月)以降に メールで連絡します。そのあとは、予定を調整してオンライン(状況によっては対面)で面談します(15〜20分程度)。

◎継続履修希望者
2020年度秋学期「研究会A」履修者で、2021年度春学期も継続履修を希望する学生については、別途連絡します。

 

7 リンクいろいろ

その他、活動内容や日々の雑感についてはブログや研究室のウェブ、SNSなどで随時紹介しています。

 

8 参考資料

たとえば、下記を読んでみてください。コミュニケーションやメディアについてどう考えているか、「キャンプ」や「場づくり」の実践、理論的・方法論的な関心、具体的な事例などについて知ることができます。

  • 荒井良雄ほか(1996)『都市の空間と時間:生活活動の時間地理学』古今書院
  • ジョン・アーリ(2015)『モビリティーズ:移動の社会学』作品社
  • 海野弘(2004)『足が未来をつくる:〈視覚の帝国〉から〈足の文化〉へ』洋泉社
  • アンソニー・エリオット+ジョン・アーリ(2016)『モバイルライブス:「移動」が社会を変える』ミネルヴァ書房
  • 佐藤郁哉(2006)『フィールドワーク(増補版):書を持って街に出よう』新曜社
  • 清水義晴・小山直(2002)『変革は、弱いところ、小さいところ、遠いところから』太郎次郎社
  • 橋本義夫(1978)『誰にでも書ける文章:「自分史」のすすめ』講談社現代新書
  • ドロレス・ハイデン(2002)『場所の力:パブリックヒストリーとしての都市景観』学芸出版社
  • エドワード・ヒュームズ(2016)『「移動」の未来』日経BP
  • ケン・プラマー(1991)『生活記録の社会学:方法としての生活史研究案内』光生館
  • パウロ・フレイレ(1979)『被抑圧者の教育学』亜紀書房
  • ウィリアム・ホワイト(2000)『ストリート・コーナーソサエティ』奥田道大・有里典三(訳)有斐閣
  • ジョン・ヴァン・マーネン(1988)『フィールドワークの物語:エスノグラフィーの文章作法』現代書館
  • 宮本常一・安渓遊地(2008)『調査されるという迷惑:フィールドに出る前に読んでおく本』みずのわ出版
  • ポール・ワツラヴィックほか(2007)『人間コミュニケーションの語用論:相互作用パターン、病理とパラドックスの研究』二瓶社
  • 加藤文俊(2018)『ワークショップをとらえなおす』ひつじ書房
  • 加藤文俊(2017)「ラボラトリー」とデザイン:問題解決から仮説生成へ『SFC Journal』第17巻第1号 特集:Design X*X Design: 未知の分野における新たなデザインの理論・方法の提案とその実践(pp. 110-130)
  • 加藤文俊(2016)『会議のマネジメント:周到な準備、即興的な判断』中公新書
  • 加藤文俊(2016)フィールドとの「別れ」(コラム) - 工藤保則 ・寺岡伸悟 ・宮垣元(編著)『質的調査の方法〔第2版〕』(pp. 156-157)法律文化社
  • 加藤文俊(2015)フィールドワークの成果をまちに還す - 伊藤香織・紫牟田伸子(監修)『シビックプライド2 国内編』第1部(p. 77-84)宣伝会議
  • 加藤文俊(2015)『おべんとうと日本人』草思社
  • 加藤文俊・木村健世・木村亜維子(2014)『つながるカレー:コミュニケーションを「味わう」場所をつくる』フィルムアート社
  • 加藤文俊(2013)「ふつうの人」のデザイン - 山中俊治・脇田玲・田中浩也(編著)『x-DESIGN:未来をプロトタイピングするために』(pp. 157-180)慶應義塾大学出版会
  • 加藤文俊(2009)『キャンプ論:あたらしいフィールドワーク』慶應義塾大学出版会
  • 加藤文俊研究室(2016-)Exploring the power of place → https://medium.com/exploring-the-power-of-place *2016年5月に刊行した、加藤研のウェブマガジンです。毎月1回、メンバーが分担して記事を書いています。テーマの方向性や雰囲気がわかるはずです。
  • 荒木優太×加藤文俊(2017)フィールドワークと在野研究の現代的方法論 → https://www.10plus1.jp/monthly/2017/04/issue-03.php
  • 加藤文俊(2014)まちの変化に「気づく力」を育むきっかけづくり(特集・フィールドワーカーになる)『東京人』5月号(no. 339, pp. 58-63)都市出版
  • 加藤文俊(2014) ツールを考えるということ(特集・フィールドワークとツール)『建築雑誌』12月号(Vol. 129, No. 1665, pp. 32-35)日本建築学会
  • 「瞬間」をつくる[AXIS jiku 連載コラム「x-DESIGN/未来をプロトタイピングするために」Vol. 4 加藤文俊×藤田修平(2013年6月)] [http://goo.gl/xSfKx]
  • まちを巡り、人びとの暮らしに近づく。 地域の魅力を照らす、フィールドワークという方法と態度。[SFCオフィシャルサイト:SFCの革命者(2011年7月)] [http://www.sfc.keio.ac.jp/vanguard/20110726.html]

 

9 お知らせ:活動を知る手がかり

秋学期を迎える直前に、学事のシステムがダウンしました。これまでに活用されていた「研究会シラバス」一覧や、「教員プロフィール」など、研究会や担当教員を知るための仕組みがなくなって、不安に思っている学生は少なくないでしょう。もちろん、教員としても、学生たちと出会う機会が減ってしまいました。「研究会シラバス」(例年より1か月ほど遅れて公開)に加えて、研究発表会や説明会、展覧会などがあるので紹介します。

2月8日追記:以下のすべてのイベントは、無事に終了しました。

2月3日(水)9:00〜17:30ごろ 合同「卒プロ」発表会

ここ5年ほど、石川研、諏訪研、清水研、加藤(文)研の4研究会(研究室)合同で、学部生の「卒プロ」発表会を開いています。それぞれの研究会から2〜3名が、成果発表をおこなう予定です。担当者のこと、そして学生たちの具体的なプロジェクトについて知る機会になるでしょう。今年はオンライン(ZOOM)での開催になりますが、興味のある学生(keio.jp認証あり)は聴講可能です(途中で自由に出入りできます)。 フォーム → https://forms.gle/5hFLcnJDnBB3tVCg6 

2月4日(木)14:00〜 XD研究会説明会

XD(エクスデザイン)は、大学院(政策・メディア研究科)のプログラム名称で、“デザイン系”の教員を束ねた集まりです。当日は、それぞれの教員から活動内容や新年度からの履修について紹介があります。フライヤーをよく読んで、アクセスしてください(ZOOMによる開催)。

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2月5日(金)〜7日(日) フィールドワーク展XVII:つきみててん

毎年、2月の初めに年度の活動報告のための展覧会(フィールドワーク展)を開催しています。実際に、学部生の「卒業プロジェクト」やグループワーク、フィールドワークなどの成果を展示して、1年間をふり返るための集まりです。
今年は17回目となりますが、残念ながらオンラインで開催することになりました。それでも、実際に加藤研のメンバーたちと、直接語らう機会になるはずです。くわしくは、https://vanotica.net/fw1017/ を参照してください。(オンライン開催にともない、事前登録をお願いしています)

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exploring the power of place - 048

【本日発行】️気づけば、今年も残すところわずか。身体も心も暖かくして過ごしましょう。加藤研のウェブマガジン“exploring the power of place” 第48号(2020年12月20日号)のテーマは、「距離」です。→ https://medium.com/exploring-the-power-of-place/tagged/048

◎ 第48号(2020年12月20日号):距離(3)
  • コンタクトレンズなしで見る世界は意外と心地が良い(田村 糸枝梨)
  • ノリコさん 2(坂本 彩夏)
  • 笑うサーファー(芝辻 匠)
  • 愛おしき日々は坂道と共に(喜安 千香)
  • それでもあえて(染谷 めい)
  • 距離と心地よさ(牧野 渚)
  • だから僕はファンを辞めた(安藤 あかね)
  • 運転していれば、嫌でも慣れる(安田 浩一郎)
  • 気が遠くなるほどの近さ(中田 江玲)
  • オババ様と私(入江 桜子)
  • 移動距離という鏡(山田 琴乃)

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exploring the power of place - 047

【本日発行】️🍂秋学期も折り返し。30年前の懐かしいアルバムに針を落とし、回転するレーベルを眺めながらあれこれ想います。加藤研のウェブマガジン“exploring the power of place” 第47号(2020年11月20日号)のテーマは、「距離」です。→ https://medium.com/exploring-the-power-of-place/tagged/047
◎ 第47号(2020年11月20日号):距離(2)
  • ぎこちない距離(加藤 文俊)
  • つながれた関係(中田 早紀)
  • 縮まらない距離(飯盛 いずみ)
  • ただそこにいるという安堵の中で(岩崎 はなえ)
  • 距離と境界(龍花 慶子)
  • 幼稚園児(兼井 祐太)
  • 距離は伸びるよ/縮むよ、どこまでも(牧野 岳)
  • レンズ越しの距離(日下 真緒)
  • 妹がVRChatを始めた。(太田 風美)

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