まちに還すコミュニケーション

場のチカラ プロジェクト|Camp as a participartory mode of learning.

浜松キャンプ2(ポスター)

ポスターをつくる

(2022年11月27日)今回は、尾内さんにご紹介いただいた8名のかたがたにインタビューをおこない、ひと晩でポスターをつくりました。“ポスター展のポスター”をふくめて9枚。取材にご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

浜松の人びとのポスター展2
  • 会期:2022年11月27日(日)11:00〜
  • 会場:Home HAMAMATSU(〒434-0041 静岡県浜松市浜北区平口5584-7)
  • 成果報告会:2022年11月27日(日)11:00〜 成果報告会をおこないます。(報告のあと、ふり返りビデオ鑑賞・まとめと講評)成果報告会は終了しました。ありがとうございました。

2022年11月27日(日)成果報告会・ポスター展のようす

 

 

 

 

 

 

 

 

 

camp.yaboten.net

浜松キャンプ2

浜松で考える・つくる

(最終更新:2022-11-22)
COVID-19の影響下にあって、宿泊をともなう活動ができずにいましたが、少しずつ制限が緩和され、9月末にはおよそ3年ぶりで「宿泊型」(1泊2日)の「仙台キャンプ」が実現しました。
47都道府県の踏査については、残り1府6県になったのですが、目指すべき未踏の場所はどうしても遠距離の移動になるので、なんとかして時間とコスト(旅費)を捻出する必要があります。コンプリートに向けて、きちんと計画を立てないとなかなか難しそうです。

【きっかけ|つながりの系譜】「仙台キャンプ」は、9月の末に実施しました(学事日程上は春学期)。ちょうど具体的に秋学期の計画を立てはじめるタイミングで、上記のとおり移動にかかわるコストについて考えました。コンプリートはもちろんですが、まずは「ステイホーム」の状況から解放されて、宿泊型での実施に慣れることも大事です。「仙台キャンプ」の下見に出かけたさいに、秋学期からの加藤研メンバーに3人の静岡県出身者がいることがわかりました。「浜松キャンプ」はすでに2011年の秋に実施していますが、移動距離のことも考えると、フィールドとしてはちょうどよさそうです。

そして、なにより尾内さんが浜松にいるので、話をしてみることにしました。尾内さんは、「ものづくり」を介したコミュニケーションについて調査研究をおこなって、修士論文を書いた卒業生です*1。2014年に修了し、その後、浜松に移り住んで暮らしています。尾内さんなら「キャンプ」のことはよくわかっているし、なにより編集者として仕事をしているので、いろいろと話が早いはず。もちろん、いろいろな手間をお願いすることになりますが、打診してみたところOKとの返事でした。その後、実施に向けて細かいやりとりしながら準備をすすめることができました。
そして、11月12日に学生たちとともに浜松まで行って下見や打ち合わせを済ませてきたところです。「キャンプ」の準備のことはもちろんですが、ひさしぶりに浜松で尾内さんに会って、あちこち案内してもらえたのが嬉しかった…本番が楽しみです。

浜松キャンプ2」では、浜松の人びとを取材し、翌日にポスター展と成果報告会を開きます。今回は、尾内さんの職場であるHOME Hamamatsuをお借りして、作業の一部と成果報告会をおこなう計画です。

  • 日時:2022年11月26日(土)〜27日(日)(現地集合・現地解散)
  • 場所:浜松市
  • 参加メンバー(加藤文俊研究室):19名(学部生 18名・教員 1名)*11月20日現在

スケジュール

11月26日(土)
  • 12:00 集合:浜北駅(遠鉄電車)*昼食を済ませて集合 → 駅からHome HAMAMATSUに移動
  • 13:00 オリエンテーション 会場:Home HAMAMATSU(〒434-0041 静岡県浜松市浜北区平口5584-7)
  • 13:30〜15:30ごろ インタビュー(ペアごとに行動・取材先に応じて随時スタート):できるかぎり取材協力者の日常(仕事の現場)に接近して、その「生きざま」をとらえます。
  • 16:00ごろ〜* アイデア出し・デザイン作業(ペアごとに行動):インタビューで集めてきた素材をもとに、ポスターのデザイン/編集作業をすすめます。*16:00以降の作業場所については要調整
11月27日(日)
  • 00:00 ポスターデータ入稿:データ提出(時間厳守)
  • 8:30ごろ〜 ポスター印刷
  • 10:00ごろ〜 展示準備・設営 会場:Home HAMAMATSU(〒434-0041 静岡県浜松市浜北区平口5584-7)
  • 11:00〜 「浜松の人びとのポスター展2」
    (11:00〜 成果報告会 → ふり返りビデオ鑑賞・まとめと講評)
  • 12:30ごろ〜 解散

写真は2022年11月12日(土):下見と打ち合わせ

*1:尾内志帆(2014)「ものづくり」を介したコミュニケーションの研究 : 和歌山県田辺市を事例として 修士学位論文: 慶應義塾大学(政策・メディア), 2014.9.21

ひさしぶりに地図を塗った。

2022年9月30日(金)

およそ2年10か月ぶりに、地図を塗った。「キャンプ」と呼ぶワークショップ(フィールドワーク)*1をはじめて、もう20年近くになる。フィールドワークを計画するとき、深く狭く(同じ場所に何度も出かける)という道筋もありえたのだが、浅く広く、47都道府県の踏査を目指すことにした。せっかくなので、北から南まで、たくさんのまちを訪ねてみようと思ったのだ。

キャンプ|2004〜2022(2022年9月27日更新) 地域別インデックス

最初のころはポストカードやビデオなどをつくっていたが、2009年にポスターづくりを本格的にはじめることになった。学生たちとともに宿泊を伴うかたちで逗留し、滞在中に取材をして成果をまとめる。かなりタイトなスケジュールで動くことになるが、「宿題を持ち帰らない」というやり方が、じつは大切なのだ。現場では慌ただしく話を聞いて、写真やビデオを撮って、大学に戻ってくるとお礼すらしないまま時間が過ぎゆく。調査の成果についてもきちんと報告せずにいるのは、あまりにも不義理である。「キャンプ」をはじめて数年経ったときに『調査されるという迷惑』*2を読んで、大いに反省した。それからは、(可能なかぎり)「宿題を持ち帰らない」ための方法や態度について考えるようになった。
現場でつくって、現場で成果報告まで済ませようとすると、どうしても慌ただしい動きになる。わずか数時間のやりとりで、取材に協力していただいた人の「生きざま」を理解することなどできるのだろうか。会ったばかりの人の複雑な日常を、たまたま訪れた「よそ者」が、どこまで語ることができるのか(語ってよいのか)。しかも写真にことばを添えて、ポスターにする。かなり乱暴なことをしているような気もする。

ポスターづくりのワークショップは、大忙しである。2時間程度の「取材」を経て、翌朝にはポスターを印刷する段取りだ。この慌ただしい「キャンプ」を、10数年にわたって続けてきた。「楽しそうだけど、これが何になるのか」と問われる場面は少なくない。「マンネリだ」と揶揄されたこともある。一つひとつの現場は一回かぎりで、あっという間に消えてしまう。だが、地道に続けてきたおかげで、ポスターは数百枚になった。それは、ポスターの形になった人びとの「生活記録」の束だ。ポスターを並べて眺めてみると、一人ひとりの個性も、いくつものまちに共通する(より一般的な)課題も、同時に見えてくる。並べて眺めるまでには、それなりの時間が必要だった。


2022年3月|フィールドワーク展XVIII(BUKATSUDO, みなとみらい)

夏の終わりに、仙台市(宮城県)でポスターづくりをおこなった*3。地図をひさしぶりに塗って、これでようやく「東北地方」をすべて訪れたことになる。しばらく白いままだった宮城県に色をつけて、北海道—東北—関東—中部まで、ひと続きになった。もちろん、この活動だけをすすめているわけではないし、(たとえば北から南へというように)あらかじめ順番を決めて巡っていることもない。ご縁も事前の準備も必要なので、時間はかかる。
つながりがつながりを呼んで、複数回出かけたまちもある。釜石市(岩手県)に2回、深浦町(青森県)には3回行く機会があった。それぞれのまちで出会った人びとのようすは、A1サイズのポスターになった。滞在中にひらく成果報告会(ポスター展)のポスターもふくめると、「東北地方」でつくったポスターは全部で93枚になった。

東北地方でつくったポスターたち(2009〜2022)

「東北地方」で最初のポスターづくりをしたのは2009年の冬で、その後、6県すべてを踏査するのに13年ほどかかった。あのころ一緒に東北に出かけた学生たちは、いまでは家庭をもち、子育てをはじめている。ぼくも、そのぶん歳をとった。〈あのとき・あの場所〉でポスターになった一人ひとりも、時間ともに変わっているはずだ。ずいぶんゆっくりとすすんでいるようにも思える。だが、とかくスピードばかりが要求され、「コスパ」(最近では「タイパ」ともいうのもある)で判断をせまられる場面が多いなか、じっくり、少しずつすすむ活動があってもいい。時間をかけなければ、わからないことはたくさんあるからだ。むしろ、手間ひまをかけることの価値を知らずにいるほうが、残念に思えてならないのだ。

*1:加藤文俊(2009)『キャンプ論:あたらしいフィールドワーク』慶應義塾大学出版会

*2:宮本常一・安渓 遊地(2008)『調査されるという迷惑:フィールドに出る前に読んでおく本』みずのわ出版

*3:仙台キャンプ https://camp.yaboten.net/entry/snd

仙台キャンプ(ドキュメント)

ビデオでふり返る

2022年9月26日(月)から27日(火)の成果報告会までを記録した、ダイジェストビデオです。このビデオは、27日(火)の成果報告会のなかで上映しました。
(ポスターはここ → https://camp.yaboten.net/entry/snd_posters

◉撮影・編集:會田 太一・坂根 瑛梨子・磯野 恵美

2022年9月27日(日)成果報告会のようす(東北大学附属図書館 本館)

 

仙台キャンプ(ポスター)

ポスターをつくる

(2022年9月26日)今回は、6名のかたがた(いずれも「図書館の人びと」)にインタビューをおこない、ひと晩でポスターをつくりました。“ポスター展のポスター”をふくめて7枚。取材にご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

図書館の人びとのポスター展(東北大学編)
  • 会期:2022年9月27日(火)11:00ごろ〜
  • 会場:東北大学附属図書館 本館(〒980-8576 宮城県仙台市青葉区川内27-1)
  • 成果報告会:2022年9月27日(火)11:00〜 成果報告会をおこないます。(報告のあと、ふり返りビデオ鑑賞・まとめと講評)成果報告会は終了しました。ありがとうございました。

2022年9月27日(火)|成果報告会のようす(東北大学附属図書館 本館)