まちに還すコミュニケーション

場のチカラ プロジェクト|Camp as a participartory mode of learning.

他者との間に介在する物質や行為がコミュニケーションに及ぼす影響

(2022年8月7日)この文章は、2022年度春学期の成果報告として提出されたものです。体裁を整える目的で一部修正しましたが、本文は提出されたまま掲載しています。

藤田 明優菜

背景

友人に相談があるとき、「ご飯食べに行かない?」「お茶しない?」と誘った経験はないだろうか。相談という目的を達成するのならただ対面して話すだけでいいのに、なぜご飯やお茶がある場を前もって指定するのだろうか。もちろん、落ち着いて話ができる空間として飲食店が選ばれるのは簡単に想像できる。しかし、それだけではなく、自分と友人の間に〈ご飯・飲み物という物質〉、〈食べる・飲むという行為〉があることでより落ち着いて話せると経験的にわかっているからでもあるのではないだろうか。実際、これまでを振り返ると、なにか行為を共にしているほうが話しやすかったり、居心地がよかったりした経験がある。たとえば、友人と一緒に料理をしているとき、食材を切ったり煮たりしながら話していると、沈黙があってもそれほど気にならないし、話題を無理に探すこともない。調理行為がコミュニケーションの逃げ道として機能しているのだろう。また、トントンと切る音や、グツグツと煮る音が、発話と発話の「間」をつないでくれているのかもしれない。

現場の観察

私はこのような、コミュニケーションにおいて他者との間に介在する物質や行為が及ぼす影響に興味があり、卒業プロジェクトのテーマに設定した。まず、実際の現場で何が起きているのかを知るために、私が友人とワンピースを製作している様子をビデオカメラで記録した。当初、食事や料理、ドライブなど日常的によくある行為を記録することも考えたが、私が趣味として何度か服作りをしたことがあり、黙々と1人で取り組んでいた作業がどう分担されるのか、針で縫うという集中を必要とする作業やミシンの音がどうコミュニケーションに影響するのかに興味が湧いたため、服作りに決めた。加えて、数ある服の種類のなかでも、2人で作るのに作業量が適切で、襟やフリルといった装飾の程度によって難易度を調整しやすいことから、ワンピースに決めた。協力をお願いしたのは、高校時代の友人・おかゆだ。「おかゆ」は私が知り合ってすぐに考案したあだ名で、高校時代の友人はみんな彼女をそう呼んでいる。私とおかゆは高校1年生からの仲なので、知り合ってから7年以上が経っている。高校卒業後も定期的に連絡をとり、数ヶ月に一度のペースで顔を合わせている。彼女は現在、大学を卒業し働いている。協力をお願いする人を考える際、親密度をどこまで考慮すべきか悩んだ。知り合ったばかりの人か、親友と呼べるほどに親密度の高い人かでコミュニケーションは大きく変わりうるからだ。計画の段階では、親密度の異なる何人かの友人とそれぞれワンピースを製作し、比較する予定だった。まず、比較的お願いしやすい親密度の高い人として真っ先に浮かんだおかゆに協力をお願いしたところ、快く引き受けてくれた。1回目の製作と振り返りを終えた時点で計画を練り直し、この1回の製作とその振り返りの記録のみを本プロジェクトの素材として扱うことに決めている。

実際の製作は、2022年4月5日に私が一人暮らしをしている6畳の部屋で行った。機材はGoPro HERO7 Blackを使用し、物が雑多に置かれている棚に目立たないように設置した。実際の画角は写真の通りだ。

おかゆには、大学の卒業プロジェクトの一環として一緒にワンピースを作っている様子を映像で記録し、会話やふるまいを分析したいということだけを事前に伝えた。加えて、撮影した映像を研究に使用すること、公開される可能性があることの了承を得てから記録を始めた。ワンピース製作の主な流れとしては、まず、まるやまはるみ監修『誌上・パターン塾 Vol.4 ワンピース編』を参照しながらワンピースのデザインを決める。どのような形にするのか、袖や丈の長さ、襟やポケットの有無などだ。デザインが決まったら、布を裁断するための型紙を模造紙に作図する。型紙を使用して布を裁断し、ミシンで縫い合わせ、完成させる。製作に必要な材料や機材は私が持っていたものを使用した。慣れない作業のため10時間以上かかると予想していたが、デザイン決めから完成して感想を共有し終えるまでの映像の長さは7時間7分29秒だった(昼食の時間も含まれている)。

映像の分析

1. 場面を切り取り、分類する

映像を分析するにあたって、高梨克也著『基礎から分かる会話コミュニケーションの分析法』や杉山尚子著『行動分析学入門 –ヒトの行動の思いがけない理由』など、会話分析や行動分析に関する本を読んだ。分析方法や事例を知ることはできたものの、分析にあたっての着眼点や解明したいことがまだ曖昧だと気づいた。そこで、まずはただ動画を見て、その場で起きていることを素直に観察することにした。その際、気になったことをELANで書き込んでいった。ELANとは、映像や音声ファイルに注釈をつけることができ、言語学や行動分析、相互行為研究などの分野でよく用いられるソフトだ。長時間にわたる自分の言動を客観視するのは初めてだったため、最初は気づきが多く、ELANも活用できていたが、何度も見返すうちに、映像がもつ情報の膨大さに圧倒されるようになった。映像には2人分の発話、表情、身体動作、視線の動きがあり、それらは変化するタイミングも含めて複雑に絡み合っている。7時間を超える映像すべてを分析対象としていても浅い分析になってしまうと考え、気になった場面をいくつか切り取って分析することにした。

映像のなかで最も注目したのは、言葉が足りていないのに意思疎通できている場面だ。これは一度に限らず何度も起きている。たとえば、私がミシンで布を縫っているとき、「まずい」と言って少し顔を上げただけで、おかゆが糸切りバサミを私の手元に置いてくれた場面(実際の映像:https://drive.google.com/file/d/1avBcO5EhuTcCh2jFZ2jgyIi5rRlEEhKY/view?usp=sharing)がある。私の作業状況から「まずい」理由は糸に関係しており、糸切りバサミが必要なのだと判断して渡してくれたのだろう。実際、私は糸切りバサミを使いたいタイミングだったので、映像でも「よくわかったね」とおかゆに言っている。おかゆに糸切りバサミを取ってほしいと思っていたわけではないが、いざ事前に察知してもらえると素直に嬉しかった。他に着目したのは、互いの発話をスルーしている場面だ。たとえば、おかゆが縫う動線を布に書き込む作業に対して「むっず〜」と何度も言っている傍らで、私は「何色がいいかな…」と糸を探しながらぶつぶつと呟いている場面(実際の映像:https://drive.google.com/file/d/1Xi41nfTDqP6RW2LAkO_3pows3W0hwx6P/view?usp=sharing)がある。この間、私たちは互いが発する言葉をあまり気にしておらず、私が「手伝おうか?」とおかゆに声をかけることも、おかゆが「この色は?」と私に提案することもない。これらのような数分間の場面をいくつか切り取り、〈言葉の足りないやりとり〉や〈互いにスルーしている場面〉といったように分類している。

現時点では計21個の場面を切り取ってあるが、今後増減する可能性がある。ELANを用いてこれらの場面の発話、表情、身体動作、視線の動きを書き起こしたり、音声のみあるいは映像のみで見聞きしたり、発されていない心の声を想像して映像に書き入れたりしている(ELANでの分析画面:https://drive.google.com/file/d/1VZyPNGuOB3A_fth2W0S8j-DMNU--xtGd/view?usp=sharing)。まだ分析途中だが、異なる話題が同時並行でやりとりされていることや、全体を通して目をあまり合わせていないことなど、書き起こす過程で発見できたことがいくつかあった。

また、数分間の場面とは別に布を裁断している約30分間にも着目した。最も時間がかかる縫う工程はどうしてもバラバラの作業になってしまうなか、裁断する工程は2人で共同作業をしている。ハサミの受け渡しや場所の入れ替わりが言葉少なに行われていた点に興味をもち、ハサミと2人の動きのみを抽出したアニメーション動画(https://drive.google.com/file/d/1jzXT0nvaGzXAeTSMs1PvtxEpA61l1ff_/view?usp=sharing)を作成した。丸で囲まれた赤い字の「あ」は私、青い字の「お」はおかゆのいる場所を示している。ハサミが赤いときは私、青いときはおかゆが手にしていて、黒いときは床に置かれている状態を表している。映像のもつ膨大な情報の中から着目したいものだけを抽出しようと試験的に作成したものであるため、必要に応じて音声やハサミの動線を加えるなど改良の余地は大いにある。作成するなかで、ハサミを渡すときに持ち手を相手に向けていることや、なるべく場所を動かず効率的に裁断しようとしていることがわかり、完成した動画を見るというよりも、その作成過程でより詳細に映像を見たことによる気づきが重要だったのだと考えている。

2. 他の人に見てもらう

自分で分析するだけではなく他の人に見てもらう機会も設けた。第一に、おかゆとの振り返りだ。対面で行いたかったが都合がつかず、オンラインミーティングツールのZoomで映像を画面共有しながら一緒に振り返った。

開始早々、おかゆが「バラエティ番組のワイプみたい」と言っていたのが印象的だった。先述したが、おかゆも私も長時間にわたって自分の映像を客観視するのは初めてだった。まさにバラエティ番組のように映像の自分たちに即時的なコメントを言い合いながら振り返るなかで、「実はこのときこう思っていた」、「この動きの意図はこう」と説明して疑問が解消された場面もあった。また、おかゆが自分の言動に対して「こんなに声大きいんだ」、「考えるときは(身体が)固まるんだね」と新たな気づきを得ているのも印象的だった。私自身、動画を見返すなかで知らなかった意外な言動をしている場面をいくつも見つけて驚いたが、それはおかゆも同じだった。振り返りの時間もZoomの画面録画機能を使用して記録に残しているため、ワンピース製作の映像と合わせて見ていく予定だ。おかゆと2人で振り返った他に、同じく高校時代の友人・まりちゃんにも映像を一部見てもらった。まりちゃんとおかゆと私は3人で遊ぶことも多く、高校時代のおかゆと私をよく知る人物だ。まりちゃんからは「いつもの2人だ。高校時代と変わらないね」とコメントをもらって、映像の中の2人は自然に近い状態だったのだとわかり安心した。加えて、同じ学期に卒業プロジェクトに取り組んでいる研究会のメンバーとメンターの加藤教授にも見てもらった。音楽をかけなかったことや、食事のときにミシンを机からおろさなかったこと、不安定なカーペットの上で布を裁断したことなど、自分ではあまり引っ掛からなかった点を指摘されて、私自身が映っているからか、自分の行動に疑問をもつ態度が欠けていたことに気づいた。この卒業プロジェクトに取り組むにあたって、私自身の友人の前でのふるまい、とくに無意識の言動にも興味があったため、他の人からのコメントは私の知らない私を知るきっかけとなった。

卒プロ2に向けて

今回、ワンピース製作の映像を振り返ってみて、先述した糸切りバサミの場面のような、相手の求めていることや次に必要とするものを言葉少なに察知していることに強く興味を抱くようになった。その場の状況、相手の様子を瞬間的に読み取り、ふさわしい行動をとる。これはきっと、意識されていないだけで、普段からあたりまえのように行われているのだと思う。映像分析を始めてから、日常生活における周囲の人のそうした気遣いにより敏感に気づけるようになった。コロナ禍において、私たちはテキストのみでのやりとりを頻繁にするようになった。オンライン上で顔を合わせられたとしても、限られた範囲の映像からしか情報を受け取れず、もどかしさを覚えることもよくあった。同じ空間でワンピースを作っている2人を見ていると、いかに身体の動きや雰囲気が情報をもっていて互いに影響しているのかがよくわかる。私たちは同じ空間にいる他者から発される身体情報を受け取り、自分の言動を調整している。あたりまえのようだが、あらためて映像で見ると、非常に複雑なことをしているのだと驚いた。

春学期を終えた現時点では、まだ素材が集まっただけの状態で、分析も十分に進められていない。今後は上述した数分間の場面の分析を進めると同時に、それぞれが発話している時間や沈黙の時間、ミシンを使っている時間などを計測し、映像を数値でも見ていく予定だ。また、裁断の場面から特定の情報を抽出して作成したアニメーション動画のような試みも続けたいと考えている。

研究会シラバス(2022年度秋学期)

(2022-8-8追記)おわび:シラバス(大学のオフィシャル版)では、資料等の提出期限が8月10日(水)と書かれていましたが、正しくは、このページに記載のとおり、8月21日(日)22:00です。混乱させてしまって、ごめんなさい。(オフィシャル版も修正済みです)

 

更新記録

(2022年8月7日)卒業プロジェクト(学部4年生)(春学期のまとめ)へのリンクを載せました。グループワーク(学部1〜3年生)(となりのエンドーくん)のサイトへのリンクを載せました(ただしサイトは作業中)。
(2022年7月27日)「A Day in the Life 5」を追加しました → 春学期のおもな活動(4)
(2022年7月16日)いろいろ、加筆しました。作業中です → 週末になるべく早く完成させます。
(2022年7月6日)現在シラバス(詳細版)入力中です。

大学のオフィシャルサイト(SOL)にある「研究会シラバス」も参照してください。


写真:岩淵キャンプ(2022年6月)https://camp.yaboten.net/entry/wbch_video

※ 加藤研メンバー(2022年7月1日現在):大学院生 10名(博士課程 4名・修士課程 6名)・学部生 15名(4年生 4名・3年生 6名・2年生 5名)

もくじ

1 はじめに

ぼくたちは、絶えずコミュニケーションしながら暮らしています。
ワツラヴィックらは、『人間コミュニケーションの語用論』(二瓶社, 2007)のなかで「コミュニケーションにおけるいくつかの試案的公理」について述べています。その冒頭に挙げられているのが、「We cannot NOT communicate(コミュニケーションしないことの不可能性)」です。つまり、ぼくたちは、いつでも、どこにいても、コミュニケーションせざるをえない。非言語的なふるまいはもちろんのこと、沈黙もまたメッセージであることに、あらためて気づきます。
そして、コミュニケーションについて考えることは、(いつ・どこで・だれが)集い、(何を・ どのように)語らうのかを考えることだと理解することができます。つまり、コミュニケーションへの関心は、必然的に「場所」や「場づくり」への関心へと向かうのです。この研究会では、コミュニケーションという観点から、人びとの「移動」や人びとが集う「場所」の成り立ち、「場づくり」について実践的な調査・研究をすすめています。 

たまに、「(加藤研は)何をやっているのか、よくわからない」というコメントをもらうのですが、いま述べたとおり、人と人とのコミュニケーション(ヒューマンコミュニケーション)が主要なテーマです。既存の学問分野でいうと社会学や社会心理学ということになりそうですが、ぼく自身は、学部を卒業後は「コミュニケーション論/コミュニケーション学」のプログラムで学びました。

何が起きるかわからない…。ぼくたちは、変化に満ちた時代に暮らしています。とくにこの2年半はCOVID-19に翻弄され、これまで「あたりまえ」だと思っていたことを諦めたり手放したりする場面にいくつも遭遇しました。哀しい出来事にも向き合い、また不安をかかえながら不自由な毎日を強いられることになりました。でも、そのような不安(あるいは不満)、問題に向き合いながらも、明るくてエネルギッシュな人びとが、確実にいるということにも、あらためて気づきました。そこに、「何があっても、どうにかなる」という、人びとの強さを感じ ます。また、諸々の課題に向き合いながらも、ぼくたちを笑顔で迎えてくれる優しさにも出会います。それが、リアルです。

この圧倒的なパワーを持って、ぼくたちの目の前に現れるリアリティに、どう応えるか。それはまさにコミュニケーションにかかわる課題であり、ぼくたちが「研究会」の活動をとおして考えてゆくべきテーマです。お決まりの調査研究のスキームに即して、「報告書」を書いているだけでは、ダメなのです。つぶさな観察と、詳細な記録、 さらには人びととのかかわり(ときには、長きにわたるかかわりの「はじまり」に触れていることもある)をもふくめたかたちで、学問という実践をデザインすることに意味があるのです。

ぼくたちの活動は、たとえば「まちづくり」「地域づくり」「地域活性」といったテーマと無縁ではありません。でも、いわゆる「処方箋」づくりにはさほど関心がありません。 そもそも「処方箋」などつくれるのだろうか、と問いかけることのほうが重要だと考えます。「ふつうの人びと」の暮らしにできるかぎり接近し、その強さと優しさに光を当てて可視化するのです。そこまで行ければ、じゅうぶんです。あとは、人びとがみずからの暮らしを再定義し、そこから何かがはじまるはずです。ぼくたちのコミュニケーションのなかにこそ、たくさんのヒントがあります。

(ここ、追記します。)
(追記していませんが、秋学期からの履修について手続き上は大きな影響はありません。)

 

2 2022年度春学期のおもな活動

まず、どのような活動をしているのか、具体的に紹介しておきましょう。
すべてを網羅することはできないのですが、活動のタイプは大きく3つに分けて整理することができます。(1) 研究会メンバー(ときには大学院生もふくめて)全員で取り組むもの、(2) グループワーク(学部1〜3年生)、(3) 卒業プロジェクト(4年生)の3つです。
「研究会」は1週間に1回(2コマ続き, 180分)で開講しています。くわえて、週末にフィールドワークやワークショップ(「キャンプ」)をおこなったり、それぞれの計画に応じてグループワークをすすめたりします。

 研究会メンバー全員の取り組み

たとえば2022年度春学期は、研究会メンバー全員での取り組み(フィールドワーク、ワークショップなど)として、以下のような活動をおこないました(計画中のものをふくむ)。

(1)エクスカーション(ぷちキャンプ)(2022年4月)
あたらしいメンバーも加わったので、そのオリエンテーションをかねて、神保町界隈(東京都)でワークショップをおこないました。

(2)エンドーキャンプ(2022年5月)
春学期は、少しずつ「外」での活動が増えました。少し遠出をするつもりで計画していましたが、先方とのやりとりや日程調整が思うようにいかず、今学期のグループワーク「となりのエンドーくん」と関係づけてキャンパスの周辺(藤沢市遠藤)でワークショップを実施することになりました。
日程調整のことにくわえ、当日は天候がすぐれず、参加人数も少ない状態での「キャンプ」になりました。内容としては、かつて加藤研で取り組んでいたまち歩きの音声ガイドをつくる計画でした。これについては、秋学期以降にもう一度すすめる予定です。

(3)岩淵キャンプ(2022年6月)
6月1日付けで学外活動の制限が緩和されましたが、宿泊を伴う活動の再開はもう少し先になりそうです。今回は「通い」で、岩淵町(東京都北区)界隈を対象地に2日間の「キャンプ」を実施しました。初日はまち歩きと取材を経てポスターづくりをすすめ、翌日(2日目)に成果報告会を開くという流れでした(ダイジェストビデオを観ると、雰囲気が伝わるはずです)。

(4)A Day in the Life 5(2022年7月)
〈ある一日〉を指定し、その日の一人ひとりの生活の「細片」をビデオにまとめるプロジェクトです。もともとは、リドリー・スコットらのプロジェクト「Life in a Day」(2010, 2020)に触発されて、一昨年度から半年ごとに実施しています。
A Day in the Life(2020年7月)」「A Day in the Life 2(2021年1月)」「A Day in the Life 3(2021年7月)」「A Day in the Life 4(2022年1月)」と同様に、〈ある一日〉を記録・編集する予定です。以下は「A Day in the Life 4」です。(今年のバージョンが完成したら差し替えます↓)
今年のバージョンが完成しました。

2022年7月25日

(5)仙台キャンプ(2022年9月)(実施予定)
3年ぶりに、宿泊を伴うかたちで「キャンプ」を実施できそうです。現在、詳細については調整中ですが、9月末に仙台でポスターづくりのワークショップを計画しています。

グループワーク(学部1〜3年生)

2022年度春学期は“となりのエンドーくん”というテーマでグループワークをすすめています。成果は、冊子にまとめたりウェブで公開したりするほか、ORF(2022年11月)や「フィールドワーク展XIX」などで展示する予定です。→ ウェブ (準備中)
https://vanotica.net/endo_kun/

『となりのエンドーくん』表紙(案)

卒業プロジェクト(学部4年生)

2023年3月に卒業予定の4年生は、4名です。それぞれの「卒業プロジェクト」については、2023年2月に開催予定の「フィールドワーク展XIX」で展示されます。

3 方法と態度

つぎに、調査研究に向き合うさいの、基本的な考え方や方法、さらには態度(姿勢)について整理しておきます。
(履修のための必須条件にはしていませんが)「研究会」での活動にあたっては、学部の開講科目「フィールドワーク法」「インプレッションマネジメント」を履修済みであることが望ましいでしょう。人と人とのコミュニケーションについて考えるために、フィールドワークやインタビューに代表される定性的(質的)調査法を活用します。また、現場に密着しながら活動し、その成果を世に問うためにワークショップを実施したり、展覧会を開いたりします。

フィールドワーク

ぼくたちは、フィールドワークやインタビューに代表される質的調査(定性的調査)を重視していますが、COVID-19の感染拡大にともない、方法そのものの再定義・再編成が必要となりました。とりわけ、人びとの暮らしに接近し、能動的にかかわりながらその意味や価値を理解しようという試みは、対面での「密な」コミュニケーションを前提として成り立っており、この2年ほどは、研究会の活動そのものが大きな制約を受けていました。
いっぽう、会議や講義のオンライン化の試みをとおして、あらたな〈現場観〉が醸成されつつあります。さまざまなメディアを駆使し、さらに時間・空間を再編成することによって、定性的調査のありようはどのように変化するのか。2022年度秋学期は、人びとの移動、集まり、社交などのふるまいをとらえなおし、オンライン環境における質的調査について検討することも、引き続き大切な課題になるでしょう。

観察と記述

つぶさな観察と詳細な記述からはじまるフィールドワーク(その先にはインタビューやワークショップなどを構想・実施)をとおして実践的に考えてみたいのは、たんなる調査の方法ではありません。従来からある「問題解決」(ビジネスモデル的発想)を志向したモデルではなく、「関係変革」 (ボランタリーなかかわり)を際立たせた、あたらしいアプローチを模索しています。より緩やかで、自律性を高めたかたちで人びとと向き合い、その「生きざま」 を理解し描き出すことを目指します。
つまるところ、ぼくたちは「調査者」という、特権的に位置づけられてきた立場をみずから放棄し、人びとの日常と「ともに居る」立場へと向かうことになります。その動きこそが、変革のためのよき源泉になると考えているからです。

2006年の秋ごろから「キャンプ」をコンセプトに、「研究会」の活動をデザインしていくことにしました。そもそも、「キャンパス」も「キャンプ」も、広場や集まりを意味する「カンプス (campus)」が語源です。大学の「時間割」によって組織化される時間・空間を再編成して、いきいきした「場」づくりを実践する。その実践こそが、活気のある「グッド・プレイス(good place)」はどのように生まれ、育まれてゆくのかを考えるヒントになるはずです。

「キャンパス」と「キャンプ」

「キャンプ」は、ぼくたちのコミュニケーションや社会関係のあり方を再認識し、再構成してゆくための「経験学習」の仕組みです。

「キャンプ」と聞くと、多くの人は、テントを持って出かける、いわゆる「アウトドア」の「野営」活動を思い浮かべるかもしれません。本格的ではないにしても、ぼくたちの多くは、おそらく、幼い頃に何らかの「キャンプ」体験をしているはずです。たとえば、林間学校や野外学習などの一環として、仲間とともに、飯盒でごはんを炊いたり、星空を見上げたり、火を囲んで語ったりした思い出はないでしょうか。ここで言う「キャンプ」は、必ずしも、こうした「アウトドア」の活動を指しているわけではありません。

「キャンプ」は、ぼくたちに求められている「かかわる力」を学ぶ「場所」として構想されるものです。さほど、大げさな準備は必要ありません。「キャンプ」は、日常生活のなかで、ちょっとした気持ちの切り替えをすることで、ぼくたちにとって「あたりまえ」となった毎日を見直し、「世界」を再構成していくやり方を学ぶためにあります。それは、道具立てだけではなく、心のありようもふくめてデザインされるもので、思考や実践を支えるさまざまなモノ、そして参加者のふるまいが、相互に強固な関係性を結びながら、生み出される「場所」です。

「キャンプ」に集約される「研究会」での活動にあたっては、以下のようなふるまいが求められます。

フィールドで発想する

「キャンプ」では、現場(フィールド)での直接的な体験から、〈モノ・コト〉を考えるスタイルを大切にします。もちろん、本・論文を読むこと、理論的な枠組みをしっかりとつくることも重要ですが、まずはじぶんの目で見ること・じぶんの身体で感じることを重視します。近年、「フィールドワーク」ということばが一般的に使われるようになりましたが、「フィールドワーク」には、地道に観察・記録をおこなうこと、時間をかけてデータの整理や解釈を試みることなど、知識を生成するための「技法」としてのトレーニングには(それなりの)時間とエネルギーが要求されます。まち歩きを愉しむことは重要ですが、一人前のフィールドワーカーとして、足(と頭)を動かすことが求められます。

カレンダーを意識する

忙しいことは悪いことではないと思いますが、じぶんの〈やりたいこと〉と〈やること〉とのバランスを上手く取らないと、すべてが中途半端になります。他の授業やサークル、アルバイトなど、さまざまな活動とともに研究会を「中心」に位置づけることを強く望みます。言いかえるならば、〈望ましさ〉と〈実現可能性〉をつねに意識するということです。これはやる気、能力、チャンスなどと関連していますが、スケジュールや時間のマネジメントが重要である場合が少なくありません。中途半端にならないように、研究活動のカレンダーをきちんとデザインすることが重要です。

じぶんを記録する

フィールドワークを基本的なアプローチにする際、調査の対象となる〈モノ・コト〉への感受性ばかりでなく、テーマに取り組んでいるじぶん自身への感受性も重要です。つまり、じぶんが、いったいどのような〈立場〉で〈モノ・コト〉を見ているのか…をどれだけ意識できるかということです。また、その〈立場〉をどのように明示的に表現(=つまりは調査結果の報告)できるかが大切です。フィールドワークをおこなう際には、現場で見たこと・発見したことを書き留めるためにフィールドノートを書くのが一般的ですが、研究会の時間をふくめ、日々のじぶんを記録します。

コミュニケーションの練習

ことばを大切に正確につかいたい。つねにそう思いながら活動することを心がけています。たとえば「地域活性化」「まちづくり」「コミュニティ」など、 それっぽくて、その気になるようなキーワードはできるかぎり排除して、慎重にことばをえらびたいと考えています。つまり、コミュニケーションに執着するということです。「わかったつもり」で、ことばをえらばないこと。そして、相手(受け手)を考えて丁寧に語る/表現する姿勢を執拗に求めることです。
その練習のために、ジャーナリング(日々の活動日誌)、スケッチや図解、エッセイなどをおこないます(詳細は開講時に説明します)。

 

4 2022年秋学期の活動

「研究会」は、週に2コマ(180分)全員で集まります(原則としてオンキャンパスです)。くわえて、「キャンプ」やORF、展覧会などの予定があります。

キャンプ:全員(学部生+大学院生) 

2022年度秋学期は、「エクスカーション(ワークショップ)」を1回+「キャンプ」を2回実施する計画です。履修者(履修予定者)は、下記の日程を確保してください。

  • 10月15日(土)@渋谷
  • 11月11日(金)〜13日(日)11月26日(土)・27日(日):浜松キャンプ2(静岡県)
  • 12月16日(金)〜18日(日):氷見キャンプ5(富山県)
オープンリサーチフォーラム(ORF):全員(学部生+大学院生)
  • 日時:2022年11月
  • 会場:
フィールドワーク展XIX:全員(学部生+大学院生) 

毎年、年間の活動報告のための展覧会を開いています。今年度は、下記のとおり開催すべく準備をすすめています。
(参考)これまでの「フィールドワーク展」一覧 → https://fklab.today/exhibition

  • 日時:2023年2月23日(木)〜26日(日)(予定)
  • 会場:調整中(都内)
グループワーク:1-6セメスター 

グループに分かれてフィールドワークをおこないます。2022年度秋学期のテーマは「プリズムのゆくえ」(構想中)です。
(参考)これまでのグループワーク テーマ一覧: https://camp.yaboten.net/entry/fw_themes

卒業プロジェクト:7-8セメスター(個人) 

4年生は、それぞれのテーマで「卒プロ1」「卒プロ2」に取り組みます。

 

5 研究会の履修について

2022年度秋学期に「研究会A」の履修を希望するひと

何度かやりとりしながら、履修者をえらびたいと思います。ちょっと面倒かもしれませんが、お互いのためです。結局のところは「えらび、えらばれる」という関係が大事だからです。まずは、このシラバスをじっくり時間をかけて読んでください。リンク先や資料にも目をとおしてみてください。
その上で、下記の (1) (2) をまとめてください。(必要に応じて) (3) やりとりしたいと思います。

(1) 書評:以下のいずれかの本を読んで書評を書いてください(2000〜2400字程度)。ここでいう書評はたんなる紹介文・感想文ではなく、あなたが興味を持っている課題と結びつけながら、著者の考えやアプローチを批評する文章を指します。※文中で本の一節を引用する場合、引用箇所は文字数にカウントしません。

  • イヴァン・イリイチ(2015)『コンヴィヴィアリティのための道具』ちくま学芸文庫
  • 山崎正和(2006)『社交する人間:ホモ・ソシアビリス』中公文庫
  • ジェイン・ジェイコブズ(2012)『発展する地域 衰退する地域:地域が自立するための経済学』ちくま学芸文庫

(2) 志望理由 :なぜ、この研究会に興味をもっているのか。じぶんはどのようにかかわるつもりかを文章化してください(800〜1000字程度)。過度な自己PRは避けて、かならず、 このシラバスに書かれた内容と具体的に関係づけて書いてください。

 


(1) (2) の提出は…

  • 提出期限: 2022年8月21日(日)22:00 時間厳守
  • 提出方法:(1) (2) ともに、メールで 22f [at] fklab.net 宛てに送ってください。他のアドレスに送られらたものは、読まない(というより、見落とす)場合があるので注意。

かならず、学部、学年、名前、メールアドレスを明記すること。 質問・その他についても、同様に22f [at] fklab.net宛てにメールを送ってください。@の前は、22f(エフは小文字です。)

  • .doc(.docx)、または.pdf形式のファイルを添付してください。
  • メールの件名は、かならず「2022f」としてください。期限遅れ、宛先の誤り、内容の不備等がある場合は選考対象にはなりません。


(3) コミュニケーション
:いつも、可能なかぎり、会って話をする機会をつくることにしています。提出された書類を確認した上で、面談の日程調整をします。 *書類だけで、受入が難しいと判断する場合もあります。

  • すすめかた: 2022年8月22日(月)以降に メールで連絡します。そのあとは、予定を調整して面談(15〜20分程度)します(状況に応じて対面またはオンライン)。

(この続きを少し書くかもしれません。)

 

6 リンクいろいろ

その他、活動内容や日々の雑感についてはブログや研究室のウェブ、SNSなどで随時紹介しています。

 

7 資料

たとえば、下記を読んでみてください。コミュニケーションやメディアについてどう考えているか、「キャンプ」や「場づくり」の実践、理論的・方法論的な関心、具体的な事例などについて知ることができます。

  • 荒井良雄ほか(1996)『都市の空間と時間:生活活動の時間地理学』古今書院
  • ジョン・アーリ(2015)『モビリティーズ:移動の社会学』作品社
  • 海野弘(2004)『足が未来をつくる:〈視覚の帝国〉から〈足の文化〉へ』洋泉社
  • アンソニー・エリオット+ジョン・アーリ(2016)『モバイルライブス:「移動」が社会を変える』ミネルヴァ書房
  • エリック・クリネンバーグ(2021)『集まる場所が必要だ』英治出版
  • 佐藤郁哉(2006)『フィールドワーク(増補版):書を持って街に出よう』新曜社
  • 清水義晴・小山直(2002)『変革は、弱いところ、小さいところ、遠いところから』太郎次郎社
  • 橋本義夫(1978)『誰にでも書ける文章:「自分史」のすすめ』講談社現代新書
  • ドロレス・ハイデン(2002)『場所の力:パブリックヒストリーとしての都市景観』学芸出版社
  • エドワード・ヒュームズ(2016)『「移動」の未来』日経BP
  • ケン・プラマー(1991)『生活記録の社会学:方法としての生活史研究案内』光生館
  • パウロ・フレイレ(1979)『被抑圧者の教育学』亜紀書房
  • ウィリアム・ホワイト(2000)『ストリート・コーナーソサエティ』奥田道大・有里典三(訳)有斐閣
  • ジョン・ヴァン・マーネン(1988)『フィールドワークの物語:エスノグラフィーの文章作法』現代書館
  • 宮本常一・安渓遊地(2008)『調査されるという迷惑:フィールドに出る前に読んでおく本』みずのわ出版
  • ポール・ワツラヴィックほか(2007)『人間コミュニケーションの語用論:相互作用パターン、病理とパラドックスの研究』二瓶社
  • 加藤文俊(2018)『ワークショップをとらえなおす』ひつじ書房
  • 加藤文俊(2017)「ラボラトリー」とデザイン:問題解決から仮説生成へ『SFC Journal』第17巻第1号 特集:Design X*X Design: 未知の分野における新たなデザインの理論・方法の提案とその実践(pp. 110-130)
  • 加藤文俊(2016)『会議のマネジメント:周到な準備、即興的な判断』中公新書
  • 加藤文俊(2016)フィールドとの「別れ」(コラム) - 工藤保則 ・寺岡伸悟 ・宮垣元(編著)『質的調査の方法〔第2版〕』(pp. 156-157)法律文化社
  • 加藤文俊(2015)フィールドワークの成果をまちに還す - 伊藤香織・紫牟田伸子(監修)『シビックプライド2 国内編』第1部(p. 77-84)宣伝会議
  • 加藤文俊(2015)『おべんとうと日本人』草思社
  • 加藤文俊・木村健世・木村亜維子(2014)『つながるカレー:コミュニケーションを「味わう」場所をつくる』フィルムアート社
  • 加藤文俊(2013)「ふつうの人」のデザイン - 山中俊治・脇田玲・田中浩也(編著)『x-DESIGN:未来をプロトタイピングするために』(pp. 157-180)慶應義塾大学出版会
  • 加藤文俊(2009)『キャンプ論:あたらしいフィールドワーク』慶應義塾大学出版会
  • 加藤文俊(2014)まちの変化に「気づく力」を育むきっかけづくり(特集・フィールドワーカーになる)『東京人』5月号(no. 339, pp. 58-63)都市出版
  • 加藤文俊(2014) ツールを考えるということ(特集・フィールドワークとツール)『建築雑誌』12月号(Vol. 129, No. 1665, pp. 32-35)日本建築学会

岩淵キャンプ(ドキュメント)

ビデオでふり返る

2022年6月11日(土)から12日(日)の成果報告会までを記録した、ダイジェストビデオです。このビデオのショートバージョンは、12日(日)の成果報告会のなかで上映しました。
(ポスターはここ → https://camp.yaboten.net/entry/wbch_posters

◉撮影・編集:中田江玲

2022年6月12日(日)成果報告会のようす(岩淵町自治会会館)

camp.yaboten.net

キャンプ土佐(未来構想キャンプ)

(2022-8-24追記)「キャンプ土佐」は無事に終了しました。成果物(ポスター、ビデオ)や記録については、tosa2022未来構想キャンプ のカテゴリー(タグ)で一覧表示されます。


「未来構想キャンプ」は、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)による、高校生向けのワークショップです。これまでは湘南藤沢キャンパスでのみ実施していましたが、今年はキャンパス外でも開催することになりました。「キャンプ土佐」はそのひとつです。

このページでは、「キャンプ土佐」にかんする詳細をワークショップ担当者がまとめて公開しています。具体的な参加方法などについては、「未来構想キャンプ」の「公式」サイトを参照してください。

最新情報
  • 2022/8/24 冒頭に数行追記
  • 2022/7/15 選考結果が発表されました  https://www.sfc.keio.ac.jp/pmei/camp/
  • 2022/7/9 担当者からひとこと(学生) を追記
  • 2022/6/20 担当者からひとこと(教員) を追記
  • 2022/6/13 ウェブを公開 15:00より募集開始(〜27日 15:00)

 

フライヤー

左:「キャンプ土佐」→ ダウンロードする
右:未来構想キャンプ(SFC公式)→ ダウンロードする

ポスターづくりワークショップ:土佐町の人びとの暮らしに近づく

担当:石川初(環境情報学部)、加藤文俊(環境情報学部)

協力:土佐町、高知県、いしはらの里協議会


写真提供:土佐町

概要

参加者は2〜3名のグループに分かれて、まちの人びとへのインタビュー取材やまち歩きをつうじてデータを集めます。そして、滞在中に編集作業をすすめて、成果をポスターとしてまとめる予定です。かぎられた時間での調査・作業ですが、取材対象となった人の考えかた、はたらきかた、まちへの想いなどの記述を試みることで、土佐町に暮らす人びとの魅力を理解し表現する試みです。
ワークショップの締めくくりに、「土佐町の人びとのポスター展(仮)」を開催し、成果報告を行います。みんなで、アツい時間を過ごしましょう!

  • 対象:高校1年生・2年生
  • 募集人数:20名程度
  • 日時:2022年8月19日(金)~20日(土)(1泊2日)
  • 場所:土佐町いしはらの里(〒781-3334 高知県土佐郡土佐町西石原1228)
  • 参加費:約8,000円(宿泊費、食費、旅行保険料を含みます ※現地までの交通費は含まれません。)

写真:2015年、土佐山田町でおこなったワークショップでつくったポスター(https://camp.yaboten.net/entry/2015/08/23

担当者からひとこと

教員

石川 初(いしかわ はじめ)じつは私は高知県を訪れたことがありません。四国は、徳島県にも香川県にも愛媛県にも滞在したことがあるのに、高知県だけ未踏でした。初めて訪れる土地を歩き回ることは不安でもありますが、楽しみでもあります。皆さんと一緒に土佐町を歩き、見知らぬ風景と出会い、新しく知り合う人と語り合うのを楽しみにしています。

加藤 文俊(かとう ふみとし)2011年に「未来構想キャンプ」がはじまったときから、ほぼ皆勤でかかわってきました。今年は3年ぶりに対面の実施になり、さらにキャンパスの外に出かけるということで、いまからとても楽しみです。内容はもちろんですが、この出会いを大切に、気持ちのいい時間が流れるように準備するつもりです。

学生(SA)

池本 次朗(いけもと じろう)高知に行くことは初めてで、豊かな自然の中で未来構想キャンプを実施できることに高揚感を覚えています。みなさんと語らいながらポスターを作っていくことがとても楽しみです。どうぞよろしくお願いします。

大河原 さくら(おおかわら さくら)まちを歩き、地元の人と出会い、感じたことをポスターにまとめることで、観光で訪れるのとはまた違った街の一面を見ることができるはずです。知らない土地で皆さんとお話しできること、楽しみにしています!

大森 彩加(おおもり あやか)長らくコロナの影響で他県に行くことが難しくなっていたので今回のキャンプに参加できることが私自身もとても嬉しいです。実際に自分の目でまちや人を見たことは今後の自信につながってくると思うので、沢山のもの・ことを見て、感じ、互いに共有し合いたいと思います。よろしくお願いします!

河井 彩花(かわい あやか)泊まりの荷物をかばんにつめてでかける、ということが、とてもひさしぶりのように感じます。知らない場所にいくのは不安になるし、はじめましての人と話すのは緊張するけれど、そこになにが起こるかが、同じくらい楽しみです。

菊池 有紗(きくち ありさ)皆さんにお会いするのを楽しみにしています。高知県を訪れるのは初めてなので、知らない土地を歩き、新しく出会う皆さんや町の人たちとお話することにドキドキとワクワクの気持ちでいっぱいです。2日間よろしくお願いします!

菊池 那奈子(きくち ななこ)私は昨年、高知県の梼原という場所でひとり旅をしたので、高知県に訪れるのは2回目になります。また高知に行けること、そして何より皆様とキャンプに参加できることをとても楽しみにしております。一緒に素敵な時間にしていけたらと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

篠原 彩乃(しのはら あやの)みなさんと一緒に活動できることがとても楽しみです。高知県を訪れるのは初めてですが、まちを歩くことで実感できることがあると思うとわくわくします。そして、土佐町に暮らす人びとの、暮らしやまちへの向き合い方を丁寧に感じ取り、それをみなさんと楽しく語り合いながら表現できたらと思います。

武谷 梨紗子(たけや りさこ)私は高知県を訪れるのは今回が初めてなので、とても楽しみです!高知県でのまず最初の目標は、一本釣りされた美味しい鰹を食べることです。土佐の美しい風景と自然に出会えることを、今から心待ちにしています。2日間、どうぞよろしくお願いします。

羽賀 優希(はが ゆうき)まちの色に興味があり、ひたすらまちを散歩をすることが好きです。今回は初めて訪れる高知県でどんな出会いがあるのか今からとても楽しみです。参加者の高校生の皆さん、土佐まちの皆さんと一緒に二日間思う存分楽しもうと思います。よろしくお願いします!

松井 七海(まつい ななみ)高知で何をしようかな。カツオのタタキ食べたいし、四万十川も見たいし、高校生のみんなに会えるのはもちろん楽しみだし、、、とずっと考えています。高校生のみんながどんな風に土佐の街を見て、どんなふうに切り取ってどんな世界を表現していくのか、、ってひとりひとりの個性が輝くのが楽しみです!

三宅 佳穂(みやけ かほ)「はじめまして」が「またね」に変わる、色んな人との出会いが楽しみな2日間です。みなさんと一緒に頭と身体を動かしながら土佐町を歩き、土佐の人びとの思いに近づく。少しの緊張と、新たな出会いと発見への期待とともにがんばります。

山田 璃々子(やまだ りりこ)はじめて未来構想キャンプに参加したのは高校生の頃でした。発見の連続で常にわくわくしていたことを今でも覚えています。みなさんと土佐のまちを歩き、語り、つくっていく2日間がとっても待ち遠しいです。これからよろしくお願いします!

スケジュール(暫定版)

8月19日(金)

  • 10:00 高知空港集合 (10:15ごろ出発)
  • 10:30 高知駅集合 (10:45ごろ出発)

*集合は、高知空港または高知駅です。バスは空港から駅を経由して土佐町いしはらの里へ向かいます。
出発予定時刻を過ぎてもバスは待てますので、慌てず安全に集合してください。

  • 12:15 土佐町いしはらの里にて昼食
  • 14:00 ワークショップスタート:ミーティング、グループ分けなどを行い、土佐町内をフィールドワーク
  • 17:00 再集合
  • 18:00 夕食 その後、グループワーク
  • 22:00 就寝

8月20日(土)

  • 8:00 朝食
  • 9:00 「土佐町の人びとのポスター展」準備
  • 10:00 「土佐町の人びとのポスター展」
  • 12:00 昼食 
  • 13:00 ふり返りのまとめの会を行って15:00前に終了、バスで出発

*帰りは、土佐町いしはらの里からバスで駅を経由して空港に向かいます。

  • 16:30 高知駅到着 解散
  • 17:00 高知空港到着 解散
備考
  • フィールドワークを実施しますので、熱中症には十分に注意してください。
  • 新型コロナウィルス感染症の感染状況により、一部内容の変更や、オンライン開催への変更がある可能性があります。
  • 問い合わせ:慶應義塾大学湘南藤沢事務室 未来構想キャンプ担当
    • 電話  0466-49-3418
    • Mail  camp-request [at] sfc.keio.ac.jp *[at]を@に変えて送信してください。

岩淵キャンプ(ポスター)

ポスターをつくる

(2022年6月12日)春学期最初のポスターづくりのプロジェクトです。今回は、6名のかたがたにインタビューをおこない、ひと晩でポスターをつくりました。“ポスター展のポスター”をふくめて7枚。取材にご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

岩淵の人びとのポスター展
  • 会期:2022年6月12日(日)12:30ごろ〜
  • 会場:岩淵町自治会会館(〒115-0041 東京都北区岩淵町22-30)
  • 成果報告会:2022年6月12日(日)12:30〜 成果報告会をおこないます。(報告のあと、ふり返りビデオ鑑賞・まとめと講評)成果報告会は終了しました。ありがとうございました。


2022年6月12日(日)成果報告会のようす(於:岩淵町自治会会館)