まちに還すコミュニケーション

場のチカラ プロジェクト|Camp as a participartory mode of learning.

ムービーキャンプ

オンラインで集う

COVID-19の影響で、全国を巡る「キャンプ」の活動は、2020年度春学期から「休止」状態です。
まちに暮らす人びとと直接かかわる場面をつくり、インタビューや観察・記述を経てその成果をまとめ、さらに成果報告会を開くという一連の流れをそのまま実施することはできないものの、「キャンプ」に埋め込まれているいくつかのエッセンスを再現する試みです。今回は、「ムービーキャンプ(仮)」として実施します。
3回目の「緊急事態宣言」の発出にともなって、授業がオンラインに移行した“ステイホーム”の状況下で、以下のようなテーマを意識しながら「ムービーキャンプ(仮)」を計画しました。*1

  • 離れていながらも共通の体験をすること(同時刻に同じ映画を視聴する):活動を同期させることの意味や価値について考える
  • かぎられた時間のなかで体験を「外化」し形にする(視聴の数日後までに成果をまとめる):短期集中で発想し表現する力を醸成する
  • 一人ひとりの成果をまとめて「研究室として」の活動の意義を再考する(各自が完成させた成果をウェブや冊子等の媒体で公開する):社会調査の「公共性の原則」、表現者としてのアイデンティティを意識する

いつもの「キャンプ」と同じように、以下のようなステップですすみます。

  1. 観る(Viewing):まずは五感を開放して状況を理解する。
  2. じぶんの「観え」を見る(Seeing the "viewing" of oneself):じぶんの体験をもとに、感情や思考の流れを「見える」ようにする。
  3. 他者の「観え」を見る(Seeing the "viewing" of others):他者とのコミュニケーションをとおして、じぶんの「見え」を相対化しながらふり返る。

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【2021年5月15日(土)|特設シアター(Gather.town)】

スケジュール

5月11日(火)

  • 17:50〜 概要の説明

Step 1. 5月15日(土):見る - Seeing

  • 19:45ごろ〜 集合(Gather.townシアター)
  • 20:00ごろ〜 映画鑑賞(各自、視聴後に終了)

今回のセレクション

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  1. すれ違いのダイアリーズ(Teacher's Diary, 2014)
  2. 行き止まりの世界に生まれて(Minding the Gap, 2018)
  3. パターソン(Paterson, 2016)
  4. イーディ、83歳 はじめての山登り(Edie, 2017)
  5. 顔たち ところどころ(Visages Villages, 2017)

Gather.townにある特設シアターで、それぞれ鑑賞します。(実際には、一人ひとりは分散していますが、まずオンライン会場でアバターとして出会い、その上で、ほぼ同時刻に鑑賞をスタートします。)

Step 2. 5月16日(日)〜17日(月):じぶんの「見え」を見る - Seeing the "seeing" of oneself

  • 鑑賞中・鑑賞後のふり返りをしつつ、じぶんの観た映画に対する「リアクションペーパー」をつくります。
  • ここでいう「リアクションペーパー」は、テキストによる感想やコメントではなく、視聴中に感じたこと、気づいたこと、連想したことについて(=つまり、文字どおり映画への“リアクション”)を、文章(キーワード)、写真、スケッチやメモ、既存の資料等などによってコラージュしたものを指します。
  • A4サイズ(スケッチブックと同じ判型)の用紙にレイアウトします。
  • 完成したら、スキャンしてPDF形式で保存し、提出します。提出された「リアクションペーパー」は、ウェブや冊子などで広く公開・共有されます。それを念頭に、提出するバージョンを仕上げてください。

PDF ファイルの提出期限:2021年5月17日(月)20:00(厳守)

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(参考:成果物のイメージ)

Step 3. 5月18日(火):他者の「見え」を見る - Seeing the "seeing" of others

  • 14:45〜 一人ひとりの「リアクションペーパー」を共有しながら、「ムービーキャンプ(仮)」のふり返りをおこないます。
  • また、成果物(全員のドキュメントを束ねる)についてアイデアを出し合います。

*1:計画にあたっては加藤研メンバーの牧野渚・岩崎はなえ(敬称略)の2名のアイデアや意見を参考にしています。